SUUMOが既存住宅向け省エネ部位ラベル表示を開始、住宅市場の省エネ化を促進へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

株式会社リクルートは、不動産情報サイトSUUMOにおいて2024年11月1日より既存住宅向けの省エネ部位ラベル表示を開始する予定だ。SUUMOでは2024年4月から新築住宅向けに省エネ性能ラベルの表示を開始しており、既存住宅への対応によって物件の省エネ性能がより分かりやすくなるだろう。^[1]

省エネ部位ラベルは既存住宅の断熱性能が高い窓や高効率給湯器などの有無を表示するもので、建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度に基づいて導入される。リクルートは消費者への周知浸透を図るとともに、広告掲載する不動産会社に対しても本制度の認知・定着を進めていくことになった。

国内住宅の大半を占める既存住宅において省エネ性能の可視化は重要な課題となっており、建築時の性能評価が難しい物件でも新たな基準で表示が可能になる。窓や給湯器のいずれか一つ以上で要件を満たしている場合にラベル表示が可能であり、既存物件の省エネ性能向上に貢献するだろう。

項目	詳細
開始日	2024年11月1日
対象	既存住宅の販売・賃貸物件
表示要件	窓か給湯器のいずれか一つ以上で基準を満たすこと
制度根拠	建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度ガイドライン
表示制限	省エネ性能ラベルが表示可能な場合は省エネ部位ラベル表示不可

省エネ性能ラベルとは、建築物の省エネ性能を可視化するための表示制度であり、主に以下のような特徴がある。

建築物の省エネ性能表示制度は、脱炭素社会の実現に向けた重要な施策として国土交通省により推進されている。既存住宅向けの省エネ部位ラベルは、建築時の性能評価が難しい物件でも窓や給湯器といった個別の部位で評価することで、より多くの物件で省エネ性能の見える化を実現している。

既存住宅向けの省エネ部位ラベル表示は、住宅市場全体の省エネ化を促進する重要な一歩となる可能性が高い。既存住宅が国内住宅の大半を占める現状において、新築住宅だけでなく既存住宅の省エネ性能も可視化されることで、消費者の省エネ住宅への関心が高まることが期待できるだろう。

一方で、省エネ部位ラベルの表示要件を満たすために必要な設備投資や性能評価のコストが課題となる可能性がある。不動産事業者や所有者にとって追加的な負担が発生する場合、制度の普及に時間がかかる可能性も考えられるため、支援制度の充実や評価プロセスの効率化が求められるだろう。

今後は省エネ部位ラベルの表示がより一般的になることで、既存住宅の省エネリフォームが促進されることが期待される。消費者の環境意識の高まりと相まって、省エネ性能が住宅選びの重要な判断基準として定着することで、日本の住宅市場全体の省エネ化が加速するはずだ。

^ PR TIMES. 「『SUUMO』、2024年11月1日より既存住宅の「省エネ部位ラベル」表示を開始 | 株式会社リクルートのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002805.000011414.html, (参照 24-10-30).

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