ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2024-08-01

ぷらっとホームとINTMAXがRWAトークン化で事業提携、IoTデバイスのトークン化技術を組み合わせ新市場創出へ

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• ぷらっとホームとINTMAXが事業提携を発表
• RWAの汎用トークンプロトコルの商用化を目指す
• IoTデバイスのトークン化技術を組み合わせ

ぷらっとホームとINTMAXのRWAトークン化事業提携

ぷらっとホーム株式会社とINTMAX（Ryodan Systems AG）は、2024年7月30日にRWA（Real World Assets）を記述する汎用トークンプロトコルの商用化を目的とした戦略的パートナーシップを発表した。両社の技術を組み合わせることで、IoTデバイスを含む非金融領域の物理アセットをトークン化し、Ethereumエコシステム上でのプラットフォーム構築を目指している。^[1]

ぷらっとホームが開発する「ThingsToken ™」は、IoTやThingsを含む広範な非金融領域の物理アセットをトークン化する技術だ。一方、INTMAXが開発する「Plasma Free」は、Ethereum（L1）に対しスケーラビリティとプライバシーを大幅に拡張する新しいLayer2技術である。この両者の組み合わせにより、従来のRWAの枠組みを大きく拡張し、あらゆるモノをトークン化するプラットフォームの構築が可能となる。

本パートナーシップの目的は、金融資産に限らないあらイる現実世界の資産をWeb3エコシステムから取り扱えるようにすることだ。マッキンゼーの予測によると、現実資産（RWA）トークン化市場は2030年までに320兆円規模に成長するとされており、両社の提携はこの成長市場への参入を意味している。ThingsToken ™はすでに農林水産省の実証プロジェクトで活用されており、実用化に向けた取り組みが進んでいる。

RWA（Real World Assets）について

RWAとは、Real World Assetsの略称で、現実世界に存在する資産のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 不動産や株式、債権、コモディティ資産などの金融資産を含む
• IoTデバイスやモノ（Things）などの非金融資産も対象となる
• ブロックチェーン技術を用いてデジタル化・トークン化が可能

RWAのトークン化は、現実世界の資産をブロックチェーン上でデジタル表現することを可能にする。この技術により、従来は流動性が低かった資産の取引が容易になり、新たな投資機会や資金調達手段が創出される。また、スマートコントラクトを活用することで、資産の管理や取引の自動化、透明性の向上などが実現し、金融市場の効率化や民主化にも寄与する可能性がある。

RWAトークン化技術の事業提携に関する考察

ぷらっとホームとINTMAXの事業提携は、RWAトークン化市場に大きな変革をもたらす可能性がある。しかし、この技術の普及には法規制や既存の金融システムとの整合性など、様々な課題が存在する。特に、IoTデバイスやモノのトークン化に関しては、セキュリティやプライバシーの問題、デバイスの寿命や価値変動の管理など、従来の金融資産とは異なる新たな課題に直面するだろう。

今後、この技術の発展に伴い、リアルタイムの資産評価システムや、物理的な資産とデジタルトークンの紐付けを確実に行う仕組みの構築が求められる。また、大量のIoTデバイスからのデータ処理や、トークン化された資産の権利管理など、技術的な課題の解決も急務だ。さらに、一般ユーザーがRWAトークンを容易に理解し、安全に取引できるインターフェースの開発も重要になってくるだろう。

RWAトークン化技術の進化は、従来の金融システムを大きく変える可能性を秘めている。今後は、金融機関やテクノロジー企業、規制当局など、多様なステークホルダーを巻き込んだエコシステムの構築が期待される。ぷらっとホームとINTMAXの提携が、この新しい市場の健全な発展と、革新的なユースケースの創出につながることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Plat’HomeとINTMAX、「モノ」を記述するRWAの汎用トークンプロトコルの商用化に向け事業提携を発表 | ぷらっとホーム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000153.000013751.html, (参照 24-08-01).

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