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公開：2024-11-07

イー・フォースがμC3/StandardでNios Vプロセッサーに対応、RISC-V採用で組込みシステム開発の選択肢が拡大

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• μC3/StandardがNios V プロセッサーに対応
• RISC-Vアーキテクチャを採用した高性能な組込みシステム開発が可能に
• Nios IIからNios Vプロセッサーへの移行が容易に

イー・フォースのμC3/StandardがRISC-V対応Nios Vプロセッサーをサポート

イー・フォース株式会社は高リアルタイムOS「μC3/Standard」のNios Vプロセッサー対応を2024年11月6日に発表した。μC3/StandardはμITRON4.0のスタンダードプロファイルに準拠し32/64ビットプロセッサーに対応した組込みシステム向けRTOSで、割込み禁止区間を極力なくし割込み応答性を最重要課題として設計されている。^[1]

Nios Vプロセッサーは、オープンソースのRISC-V命令セットアーキテクチャをベースとしたFPGA向けの次世代ソフト・プロセッサーとして注目を集めている。このプロセッサーの採用により、より柔軟で高性能な組込みシステム開発が可能となり、FPGAの設計能力を最大限に活用できるようになった。

イー・フォース株式会社が提供する製品シリーズには、RTOSとLinuxの共存を実現した「μC3＋Linux」やAMP型のマルチコア拡張を追加した「μC3/Standard+M」なども含まれている。組込みシステム向けのオペレーティングシステムやミドルウェアの開発に特化した同社の技術力が、今回の対応によってさらに広がることが期待される。

μC3/Standardの主な特徴まとめ

μC3/Standardの詳細はこちら

RISC-Vアーキテクチャについて

RISC-Vアーキテクチャとは、オープンソースの命令セットアーキテクチャであり、プロセッサーの設計や実装に関する以下のような特徴を持っている。

• オープンで自由なライセンス形態
• シンプルで効率的な命令セット
• 高い拡張性と柔軟なカスタマイズ性

RISC-Vアーキテクチャは組込みシステムの開発において重要な選択肢となっており、特にFPGA向けのソフトコアプロセッサーとして注目を集めている。μC3/StandardのNios V対応により、RISC-Vベースのシステム開発がより効率的になり、高性能な組込みアプリケーションの実現が容易になることが期待される。

μC3/StandardのNios V対応に関する考察

μC3/StandardがNios Vプロセッサーに対応したことは、組込みシステム開発の選択肢を広げる重要な一歩となる。特にオープンソースのRISC-Vアーキテクチャを採用することで、開発者はより自由度の高いシステム設計が可能になり、カスタマイズ性と拡張性を活かした革新的なソリューションを生み出せるだろう。

今後の課題として、RISC-Vエコシステムの成熟度や開発ツールの充実度が挙げられる。μC3/StandardのようなRTOSの対応は重要だが、デバッグツールやコンパイラなどの開発環境全体の整備も必要不可欠となることが予想される。開発者コミュニティとの連携を強化し、包括的なサポート体制を構築することが望まれる。

将来的には、IoTデバイスやエッジコンピューティング向けの特化機能の追加も期待される。RISC-Vの低消費電力性を活かしたバッテリー駆動デバイス向けの最適化や、セキュリティ機能の強化など、新たな価値提供が可能になるはずだ。組込みシステム開発の未来を見据えた継続的な機能拡張に期待が高まる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【eForce】μC3/Standard、Nios®️Vプロセッサーに対応– 組込みシステム開発をさらに加速 | イー・フォース株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000148680.html, (参照 24-11-07).

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