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【CVE-2024-46872】Mattermostの複数バージョンにCSRF脆弱性、Playbooks機能での入力検証に不備

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Mattermostにクライアントサイドパストラバーサルの脆弱性
  • PlaybooksでCSRFにつながる入力検証の欠陥
  • 複数バージョンに影響するセキュリティ更新を実施

Mattermost 9.10.x、9.11.x、9.5.xのPlaybooksにおけるCSRF脆弱性

Mattermost社は複数バージョンのMattermostに影響を与えるセキュリティ脆弱性【CVE-2024-46872】を2024年10月29日に公開した。この脆弱性はPlaybooksにおけるフロントエンドでのユーザー入力の検証が不適切で、クライアントサイドパストラバーサルによってCSRFを引き起こす可能性があることが判明している。[1]

影響を受けるバージョンはMattermost 9.10.0から9.10.2、9.11.0から9.11.1、9.5.0から9.5.9までとなっており、攻撃の成功には低い複雑さで実行権限が必要となる。CVSSスコアは4.6(MEDIUM)と評価され、機密性への影響はないものの完全性と可用性への部分的な影響が指摘されている。

対策としてMattermost 10.0.0、9.10.3、9.11.2、9.5.10へのアップデートが推奨されており、DoyenSecによって発見されたこの脆弱性に関する詳細情報はMattermostのセキュリティアップデートページで確認することができる。脆弱性の性質上、早急な対応が推奨される。

Mattermostの影響を受けるバージョンと対応バージョン

バージョン系列 影響を受けるバージョン 対応バージョン
9.10.x系列 9.10.0-9.10.2 9.10.3
9.11.x系列 9.11.0-9.11.1 9.11.2
9.5.x系列 9.5.0-9.5.9 9.5.10
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Cross-Site Request Forgeryについて

Cross-Site Request Forgery(CSRF)とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種であり、ユーザーが意図しないリクエストを強制的に実行させられる攻撃手法のことを指す。以下のような特徴がある。

  • ユーザーの認証情報を悪用した不正なリクエストの送信
  • 被害者のブラウザを介して正規のセッションを悪用
  • ユーザーの意図しない操作や情報の改ざんを引き起こす

CSRFは攻撃者が作成した悪意のあるWebサイトを被害者に閲覧させることで実行され、被害者のブラウザに保存された認証情報を利用して不正な操作を行う。Mattermostの場合、Playbooks機能におけるクライアントサイドパストラバーサルの脆弱性により、このCSRF攻撃が可能となっていた。

Mattermostの脆弱性に関する考察

Mattermostの今回の脆弱性は、フロントエンドでのユーザー入力の検証が不十分であったことに起因しており、クライアントサイドのセキュリティ対策の重要性を再認識させる事例となった。特にPlaybooksのような協働機能では、ユーザー入力の適切な検証とサニタイズが不可欠であり、今後はより厳格な入力検証メカニズムの実装が求められるだろう。

一方で、この脆弱性の影響範囲が限定的であり、攻撃には特定の条件が必要となることから、適切な対応さえ行えば深刻な被害を防ぐことが可能である。CSRFトークンの実装やContent Security Policyの強化など、複数の防御層を組み合わせることで、同様の脆弱性の再発を防ぐことができるはずだ。

将来的には、フロントエンドのセキュリティテストの強化やコードレビューのプロセス改善が必要となるだろう。セキュリティバイデザインの考え方を開発プロセスに組み込み、脆弱性の早期発見と修正を可能にする体制を整えることが、製品の信頼性向上につながる。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-46872, (参照 24-11-13).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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