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公開：2024-11-19

NTT Comが千歳市で自動運転バスの実証実験を開始、IOWNと5Gワイドを活用した遠隔監視システムの構築へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• NTT ComがIOWNや5Gワイドを活用した自動運転実証を発表
• 千歳市で路線バスの自動運転実証を11月に実施
• JR千歳駅から千歳相互観光バス本社営業所間で1日4往復運行

NTT Comが千歳市で自動運転バスの実証実験を開始

NTTコミュニケーションズは2024年11月15日、北海道千歳市における「令和6年度千歳市自動運転実証調査業務」においてIOWNや5Gワイドを活用した路線バス自動運転実証の実施を発表した。この実証実験では、路線バスと同規模のバスに自動運転システムを搭載し、運転手が常時運転席に座り必要に応じてハンドルなどの操作を行う自動運転レベル2での実証を行うものだ。^[1]

実証実験の運行場所はJR千歳駅から千歳相互観光バス本社営業所ターミナルの区間で実施され、実施期間は2024年11月18日から11月27日の平日となっている。バス停には固定式の監視カメラが設置され、遠隔監視室へ高速大容量・低遅延のIOWN APNで映像が伝送されることで、乗車時の安全確認が可能になるだろう。

自動運転バスの走行中は5Gワイドを用いて車両情報や映像によるリアルタイムでの遠隔監視が実施される。パケット優先機能を実装した5Gワイドにより、通勤ラッシュなどの混雑環境下でも安定した通信が可能となり、将来的な自動運転レベル4の実現に向けた重要なデータが得られるはずだ。

自動運転実証実験の概要

5Gワイドについて

5Gワイドとは、NTT Comが提供する5G総合コンサルティングサービスdocomo business プライベート5Gのメニューの一つである。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• スライシングに活用可能な無線ネットワークのパケット優先制御機能
• 混雑エリアや時間帯での通信の安定化・速度向上
• 通勤ラッシュ時や都市部での安定した通信を実現

5Gワイドは従来のLTEや5G通信と比較して、混雑時でも安定した通信が可能な技術として注目を集めている。自動運転バスの実証実験では、車両情報や映像のリアルタイム伝送に活用され、将来的な自動運転レベル4の実現に向けた重要な役割を果たすことが期待されている。

千歳市での自動運転実証実験に関する考察

IOWNや5Gワイドを活用した自動運転実証実験は、路線バスの運転手不足という地域課題に対する具体的な解決策として評価できる。北海道大学に設置される遠隔監視室での映像監視や車両情報の収集により、将来的な完全自動運転の実現に向けた貴重なデータが蓄積されることが期待できるだろう。

今後の課題として、悪天候時や通信環境が不安定な状況下での安全性確保が挙げられる。遠隔監視システムの冗長化や、異常時の対応手順の確立など、運用面での整備が必要となってくるはずだ。

自動運転技術の進化に伴い、路線バス以外の公共交通機関への展開も視野に入れる必要がある。北海道をモデルケースとした自動運転の社会実装は、全国の地方都市が抱える交通課題の解決に向けた重要な指針となるだろう。

参考サイト

1. ^ NTT. 「路線バスの運転手不足に対応するIOWNや5Gワイドなどを活用した路線バス自動運転実証を千歳市で実施」. https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/1115.html, (参照 24-11-19).

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