公開:

【CVE-2024-49001】Microsoft SQL Serverに深刻な脆弱性、複数バージョンで早急な対応が必要に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • SQL Server Native Clientにリモートコード実行の脆弱性
  • 複数バージョンのSQL Serverが影響を受ける状態
  • 深刻度は「HIGH」でCVSSスコアは8.8を記録

Microsoft SQL Serverの深刻な脆弱性が発見

Microsoftは2024年11月12日に、SQL Server Native Clientにリモートコード実行の脆弱性【CVE-2024-49001】を公開した。この脆弱性はCVSSスコア8.8を記録する深刻な問題であり、CWEではHeap-based Buffer Overflow(CWE-122)に分類されている。[1]

この脆弱性の影響を受けるバージョンには、Microsoft SQL Server 2019 CU 29の15.0.0から15.0.4410.1未満、Microsoft SQL Server 2017 GDRの14.0.0から14.0.2070.1未満、Microsoft SQL Server 2019 GDRの15.0.0から15.0.2130.3未満が含まれている。攻撃者によるリモートからのコード実行を防ぐため、早急な対応が求められる。

また、Microsoft SQL Server 2016 Service Pack 3 GDRの13.0.0から13.0.6455.2未満、Service Pack 3 Azure Connect Feature Packの13.0.0から13.0.7050.2未満、Microsoft SQL Server 2017 CU 31の14.0.0から14.0.3485.1未満も影響を受けることが判明した。脆弱性の特徴として、攻撃条件の複雑さは低く、特権レベルは不要だが、利用者の関与が必要となっている。

Microsoft SQL Serverの脆弱性影響範囲まとめ

製品名 影響を受けるバージョン
SQL Server 2019 CU 29 15.0.0から15.0.4410.1未満
SQL Server 2017 GDR 14.0.0から14.0.2070.1未満
SQL Server 2019 GDR 15.0.0から15.0.2130.3未満
SQL Server 2016 SP3 GDR 13.0.0から13.0.6455.2未満
SQL Server 2016 SP3 Azure Connect 13.0.0から13.0.7050.2未満
SQL Server 2017 CU 31 14.0.0から14.0.3485.1未満

リモートコード実行について

リモートコード実行とは、攻撃者が標的のシステムに対して遠隔から不正なコードを実行できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 遠隔からシステムへの不正アクセスが可能
  • マルウェアの実行やデータの窃取のリスクが高い
  • システム全体の制御権を奪取される可能性がある

この脆弱性は、SQL Server Native Clientに存在するHeap-based Buffer Overflowの問題に起因している。CVSSスコアが8.8と高く評価されており、攻撃条件の複雑さも低いため、早急なパッチ適用による対策が推奨されている。Microsoft社はこの問題に対する修正プログラムを各バージョン向けにリリースしている。

Microsoft SQL Server脆弱性に関する考察

SQL Server Native Clientの脆弱性が広範囲のバージョンに影響を及ぼしている点は、企業のデータベースセキュリティにとって深刻な課題となっている。特にHeap-based Buffer Overflowの問題は、メモリ管理の不備による典型的な脆弱性であり、開発段階での徹底したセキュリティレビューの重要性を再認識させられる結果となった。

今後はSQL Serverのセキュリティ機能強化に加え、脆弱性の早期発見・報告の仕組みづくりが重要となってくるだろう。特にクラウド環境での利用が増加している現状を考慮すると、Azure環境との連携におけるセキュリティ対策の強化が求められている。データベース管理者には定期的なセキュリティアップデートの適用と監視体制の整備が不可欠だ。

また企業のデータベース運用においては、SQL Serverのバージョン管理と脆弱性対応の両立が課題となってくる。長期的な観点では、コンテナ化やマイクロサービス化による影響範囲の最小化も検討する必要があるだろう。セキュリティパッチの適用による既存システムへの影響を最小限に抑えつつ、安全性を確保する運用方針の確立が望まれる。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-49001, (参照 24-11-20).
  2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「セキュリティ」に関するコラム一覧
「セキュリティ」に関するニュース
「セキュリティ」に関するニュース一覧
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。