国土交通省がホンダステップワゴンを新型UDタクシーとして認定、多様な利用者に配慮した新たな選択肢を提供へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

ホンダ「ステップワゴン」がUDタクシーとして認定
認定レベル準1として2つの型式が対象に
オートサイドステップ装着車が認定の条件

ホンダ「ステップワゴン」のユニバーサルデザインタクシー認定について

国土交通省は本田技研工業株式会社からの申請を受け、2024年11月20日にステップワゴンを標準仕様ユニバーサルデザインタクシー認定レベル準1として認定した。認定対象車種は型式5BA-RP6の2列目乗車タイプ・3列目乗車タイプ・2-3列目乗車タイプと型式5BA-RP7の2列目乗車タイプ・3列目乗車タイプで、ホンダアクセス製のオートサイドステップがディーラーオプションとして装着されていることが必須条件となっている。^[1]

ユニバーサルデザインタクシーは足腰の弱い高齢者や車いす使用者、ベビーカー利用の親子連れなど、多様な利用者に配慮した設計となっている。認定レベルによってスロープの耐荷重などの仕様が異なるため、利用者は車体表示ステッカーで確認することが重要である。

今回の認定により、ユニバーサルデザインタクシーの選択肢が広がり、より多くの人々が快適にタクシーサービスを利用できる環境が整備された。また、運賃料金は一般のタクシーと同様で、街中での利用や予約での利用など、通常のタクシーと同じように利用することが可能だ。

ユニバーサルデザインタクシーの認定内容まとめ

項目	詳細
認定日	2024年11月20日
認定モデル	ホンダステップワゴン
認定レベル	準1
対象型式	5BA-RP6、5BA-RP7
必須オプション	ホンダアクセス製オートサイドステップ
乗車タイプ	2列目、3列目、2-3列目(RP6のみ)

ユニバーサルデザインタクシーについて

ユニバーサルデザインタクシーとは、健常者だけでなく高齢者や障がい者、妊婦、子連れの方など、誰もが利用しやすいように設計されたタクシー車両のことを指している。以下のような特徴が挙げられる。

車いすやベビーカーでの乗り降りに配慮した設計
スロープや補助装置による乗降支援機能
一般タクシーと同じ料金体系で利用可能

国土交通省が定める認定基準では、スロープの耐荷重や乗降口の寸法など、具体的な基準が設けられており、認定レベルによって要件が異なっている。認定レベル準1は、高齢者や車いす使用者などの多様なニーズに対応できる基本的な仕様を満たしていることを示すものだ。

ステップワゴンのUDタクシー認定に関する考察

ホンダステップワゴンのユニバーサルデザインタクシー認定は、モビリティサービスの多様性向上において重要な一歩となっている。特にミニバンタイプの車両が認定されたことで、グループでの利用や大きな荷物の運搬など、より幅広いニーズに対応できるようになったことは評価に値するだろう。

今後の課題として、認定車両の普及促進とドライバーの対応スキル向上が挙げられる。ユニバーサルデザインタクシーの導入には追加コストが発生するため、タクシー事業者への支援策や利用促進キャンペーンなどの取り組みが必要となるだろう。既存のタクシーからの置き換えを進めることで、誰もが利用しやすい交通インフラの実現が期待される。

長期的な展望としては、自動運転技術との連携も視野に入れる必要がある。将来的に自動運転技術が発展すれば、乗客の乗降時における安全性や利便性がさらに向上する可能性がある。ユニバーサルデザインタクシーの進化は、高齢化社会における移動手段の確保という社会課題の解決にも貢献するだろう。