楽天がAmpereプラットフォームを日本初導入、データセンターの消費電力36%削減を実現し持続可能なAIコンピューティングへ前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

楽天とAmpereが持続可能なAIコンピューティング実現に向け連携強化
電力効率に優れたプラットフォームを日本初の大規模導入
Ampere CPUの実証実験で消費電力36%削減に成功

楽天のAmpereプラットフォーム導入による消費電力削減の実現

楽天グループ株式会社は、持続可能なAIコンピューティングの実現を目指し、米国の半導体設計企業Ampere Computing LLCと連携強化を2024年11月21日に発表した。日本で初めてAmpereのプラットフォームを大規模導入することで、データセンターの消費電力削減を実現する方針を示している。^[1]

楽天は2023年以降、自社データセンターでAmpereのCPUを活用した実証実験を実施しており、社内向けコンテナサービスにおいて電力消費の36%削減とスペース利用効率の11%削減という成果を上げている。この実験結果により、Ampereのプラットフォームが高い電力効率を持つことが実証された。

楽天はRE100加盟企業として2024年にカーボンニュートラルを達成しており、データセンターの消費電力削減は重要な課題となっている。AI利活用の拡大に伴うサーバー需要の増加を見据え、2025年以降はAmpereのプラットフォーム利用を拡大する予定だ。

消費電力削減効果の詳細

項目	詳細
導入時期	2023年以降
実証実験場所	楽天の自社データセンター
対象サービス	Rakuten Cloud社内向けコンテナサービス
電力削減効果	36%削減
スペース効率改善	11%削減
今後の展開	2025年以降プラットフォーム利用拡大予定

コンテナサービスについて

コンテナサービスとは、アプリケーションの実行に必要な環境をパッケージ化して構築する仮想化技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

アプリケーションとその依存関係を独立した環境で実行可能
環境の移植性が高く、異なるインフラストラクチャでも一貫した動作を実現
リソースの効率的な使用と迅速なデプロイメントが可能

楽天のクラウド基盤「Rakuten Cloud」では、コンテナサービスを活用することで効率的なリソース管理を実現している。Ampere CPUの導入により、コンテナサービスの運用における電力効率が大幅に向上し、持続可能なクラウドインフラストラクチャの構築に貢献している。

楽天とAmpereの連携強化に関する考察

楽天とAmpereの連携強化は、データセンターの消費電力削減という課題に対する具体的な解決策として評価できる。特に36%という大幅な電力消費削減は、環境負荷低減とコスト削減の両面で大きな意義を持つものだ。

今後の課題として、AIワークロードの増加に伴う処理能力の需要拡大と電力効率の両立が挙げられる。この課題に対しては、Ampereのプラットフォームのさらなる最適化や、効率的なワークロード分散システムの構築が求められるだろう。

長期的には、他のデータセンター事業者への展開可能性も視野に入れる必要がある。楽天での成功事例を基に、業界全体での省電力化の動きが加速することで、より大きな環境負荷低減効果が期待できる。

参考サイト

^ PR TIMES. 「楽天とAmpere®、持続可能なAIコンピューティング実現のためのデータセンター効率向上に向けて連携を強化 | 楽天グループ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002310.000005889.html, (参照 24-11-24).

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