セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-27

【CVE-2024-11365】Crypto and DeFi Widgetsにクロスサイトスクリプティングの脆弱性、WordPress環境のセキュリティリスクが浮き彫りに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Crypto and DeFi Widgetsにクロスサイトスクリプティングの脆弱性
• WordPressプラグインのバージョン1.1.6以前が対象
• 悪意のあるスクリプトが実行される可能性

Crypto and DeFi Widgetsの脆弱性

Wordfenceは2024年11月21日、WordPress向けプラグイン「Crypto and DeFi Widgets – Web3 Cryptocurrency Shortcodes」にクロスサイトスクリプティング（XSS）の脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は【CVE-2024-11365】として識別され、バージョン1.1.6以前のすべてのバージョンに影響を与えることが判明している。^[1]

脆弱性の原因は、URLにおけるadd_query_argの適切なエスケープ処理の欠如にある。この問題により、認証を必要としない攻撃者が任意のWebスクリプトを注入し、ユーザーが特定のリンクをクリックするなどの操作を行った場合にスクリプトが実行される可能性が指摘されている。

この脆弱性に関するCVSSスコアは6.1（MEDIUM）と評価されており、攻撃元区分はネットワークで、攻撃条件の複雑さは低いとされている。また、攻撃に必要な特権レベルは不要だが、ユーザーの関与が必要とされ、影響の想定範囲に変更があることが確認されている。

脆弱性の詳細まとめ

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティングとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトを注入できる状態を指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の不適切な検証によって発生する脆弱性
• ユーザーのブラウザ上で不正なスクリプトが実行される
• セッション情報の窃取やフィッシング詐欺に悪用される可能性

Crypto and DeFi Widgetsの事例では、add_query_argの不適切な使用により、URLパラメータを通じて悪意のあるスクリプトが注入される可能性がある。この種の脆弱性は、適切なエスケープ処理を実装することで防ぐことができ、WordPressの開発者コミュニティでは定期的なセキュリティアップデートを通じて対策を講じている。

Crypto and DeFi Widgetsの脆弱性に関する考察

この脆弱性の発見は、WordPressエコシステムにおけるセキュリティ管理の重要性を改めて示すものとなった。プラグインの開発者は入力値の適切な検証とエスケープ処理の実装を徹底する必要があり、特にURLパラメータの処理については慎重な対応が求められるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティレビューの強化が必要となってくる。特にクリプト関連のプラグインは攻撃者の標的となりやすいため、定期的なセキュリティ監査の実施やコードレビューの厳格化が重要になってくるだろう。

また、プラグインのユーザーに対しては、定期的なアップデートの重要性を啓発していく必要がある。セキュリティアップデートの適用遅延がリスクを高める要因となるため、自動アップデート機能の活用や、セキュリティ情報の定期的なチェックを推奨していくべきだ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-11365, (参照 24-11-27).

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