JAPEXと日揮グローバルがマレーシアでCCS事業のFEED作業を開始、世界初の商業ベース低温・低圧CO₂輸送を目指す
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記事の要約
- JAPEXと日揮グローバルがサラワク州でCCS事業のFEED作業を開始
- 世界初の商業ベースでの低温・低圧CO₂輸送を目指す
- 陸上ターミナルと桟橋上部受入関連構造の設計を実施
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マレーシア・サラワク州でのCCS事業における低温・低圧CO₂輸送の実現へ向けた取り組み
JAPEXと日揮グローバルは、マレーシア サラワク州沖におけるCCS事業に関して、CO₂陸上ターミナルおよび桟橋上部受入関連構造の基本設計作業を2024年11月28日より開始した。本事業は日本からマレーシアへの国際的なCO₂輸送を含み、世界で初めて商業ベースにおける低温・低圧条件下でのCO₂輸送の実現を目指すものである。[1]
JAPEXは他のパートナーと協力し、油ガス田の計画・設計・運用の経験と知識を活用しながら、CO₂陸上ターミナルおよび桟橋上部受入関連構造に関する技術的および商業的な検討を共同で進めていく。日揮グローバルはCCS施設の実現可能性調査や設計・建設において豊富な実績を持っており、これらの知見を本FEED作業に最大限活用していくことになるだろう。
本事業は独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構との委託契約に基づいて実施されており、アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブが目指すアジア域の脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩となる。両社は早期のCCS事業実現を通じて、2050年カーボンニュートラル社会の実現に大きく貢献することを目指している。
CCS事業の基本設計作業の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
実施企業 | JAPEX(石油資源開発株式会社)、日揮グローバル株式会社 |
対象地域 | マレーシア・サラワク州沖 |
設計対象 | CO₂陸上ターミナル、桟橋上部受入関連構造 |
特徴 | 世界初の商業ベースでの低温・低圧CO₂輸送 |
開始日 | 2024年11月28日 |
委託元 | 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC) |
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CCSについて
CCSとは「Carbon Capture and Storage」の略称で、二酸化炭素の回収・貯留を指す技術である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 工場や発電所などから排出されるCO₂を回収・分離する技術
- 回収したCO₂を地中や海底下に長期的に貯留する仕組み
- 地球温暖化対策として重要な役割を果たす技術
本事業では日本からマレーシアへのCO₂輸送において、世界初となる商業ベースでの低温・低圧条件下での輸送を目指している。JAPEXと日揮グローバルは両社の知見を活かし、CO₂の効率的な輸送と貯留を実現するための基本設計作業を進めていく。
サラワク州CCS事業に関する考察
本事業における世界初の商業ベースでの低温・低圧CO₂輸送の実現は、国際的なCO₂削減目標達成に向けた重要な一歩となる可能性を秘めている。特に日本企業が持つ技術力と知見を活かした国際協力の形として、アジア地域における脱炭素化推進のモデルケースとなることが期待できるだろう。
一方で、国際的なCO₂輸送においては、輸送コストの最適化や安全性の確保、現地の規制対応など、様々な課題への対処が必要となってくる。特に低温・低圧条件下での輸送技術は世界初の試みであり、実用化に向けては慎重な検証と段階的な実施が求められるだろう。
また、本事業の成功は、アジア全体のCCS事業展開における重要な先例となる可能性を持っている。日本とマレーシア間でのCO₂輸送・貯留の仕組みが確立されることで、他のアジア諸国との協力体制構築にも大きな影響を与えることが予想される。今後は技術面での課題解決だけでなく、国際的な制度設計や基準策定においても主導的な役割を果たすことが期待されるだろう。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「マレーシア・サラワク州でのCCS事業において陸上ターミナル・桟橋上部受入関連構造に関するFEED作業を開始 | 日揮ホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000244.000065135.html, (参照 24-11-29).
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