アイリス社がAI医療機器nodocaの技術を新型コロナ診断に応用、データ収集完了し製品化へ前進

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

アイリスがAI医療機器nodocaの技術を活用
新型コロナウイルス感染症に関するデータ収集完了
AIシステムの性能評価と製品化に向けて進行中

アイリス社のAI医療機器開発と新型コロナ対応

アイリス株式会社は、AI医療機器「nodoca®」の技術を用いて新型コロナウイルス感染症に関するAIの製品化に向けた研究開発を行っている。nodocaは咽頭の画像と診療情報をAIが解析し、インフルエンザに特徴的な所見等を検出することで診断を支援するAI医療機器だ。^[1]

2022年12月に市場導入されたnodocaは、臨床現場での利用が進んできた。現在、アイリスは新型コロナ感染症を含む臨床データ収集を完了し、このデータを用いた解析AIシステムの性能評価に取り組んでいる。

アイリスは、インフルエンザの診断を支援するAIの開発経験を活かし、様々なAI医療機器の開発や研究活動を通じて医療現場の課題解決に注力している。医療の進歩に貢献することを目指し、今後も革新的なAI技術の開発を続けていく方針だ。

アイリス社のAI医療機器nodocaの特徴まとめ

	nodoca	新型コロナ対応AI
主な機能	インフルエンザ診断支援	新型コロナ感染症診断支援（開発中）
解析対象	咽頭画像と診療情報	臨床データ（詳細不明）
開発状況	2022年12月に市場導入	データ収集完了、性能評価中
特徴	AIによる特徴的所見の検出	nodocaの技術を応用

AI医療機器について

AI医療機器とは、人工知能技術を活用して医療診断や治療支援を行う機器のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

大量の医療データを高速で解析し、診断精度を向上
医師の負担軽減と診断効率の改善に貢献
画像診断や疾病予測など、幅広い医療分野で応用可能

AI医療機器は、機械学習やディープラーニングなどの先進的なAI技術を用いて、従来の医療機器では困難だった複雑なパターン認識や予測を可能にする。医療現場での診断支援や治療計画の立案、さらには新薬開発など、医療のさまざまな側面で革新をもたらす可能性を秘めている。

アイリス社のAI医療機器開発に関する考察

アイリス社のAI医療機器開発は、医療現場のニーズに即した革新的なアプローチを示している。今後、AIの診断精度向上に伴い、誤診のリスクや医師の判断との不一致など、新たな問題が生じる可能性がある。これらの課題に対し、AIと医師の役割分担や責任の所在を明確にする法整備が必要になるだろう。

将来的には、nodocaの技術をベースに、より広範な呼吸器疾患や感染症に対応できるAI医療機器の開発が期待される。例えば、複数の感染症を同時に鑑別診断できるシステムや、患者の既往歴や遺伝情報を考慮した個別化医療支援機能など、より高度な診断支援ツールの実現が望まれる。

アイリス社には、AI医療機器の開発を通じて、医療のデジタル化とパーソナライズド医療の推進に貢献することが期待される。同時に、患者のプライバシー保護や医療データの適切な管理など、倫理的側面にも十分な配慮が必要だ。医療現場と緊密に連携しながら、安全性と有効性を兼ね備えたAI医療機器の実用化を進めていくことが重要である。