ランスタッドが世界版エンプロイヤーブランドリサーチを公開、離職率上昇とエクイティ重視の傾向が明らかに

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

ランスタッドが世界版エンプロイヤーブランドリサーチを公開
世界的に離職率が上昇、2020年の水準に近づく
エクイティ推進とAI導入が重要課題に浮上

ランスタッドによる世界的な雇用動向調査の公開

ランスタッド株式会社は、2024年8月7日より「エンプロイヤーブランドリサーチ2024 世界版」をホームページ上で公開した。この調査は世界約17万3千人の回答者と6,084社の企業を対象に実施され、現代の働き手が雇用主に求める魅力や価値を詳細に分析している。本レポートは日本の未来の雇用状況を予見させる貴重なデータを提供している点で注目に値する。^[1]

調査結果によると、世界的に転職率が上昇し、2020年の水準に近づいていることが明らかになった。特にZ世代が最も強い転職意向を示し、ミレニアル世代が実際に最も多く転職している傾向が見られた。地域別では北米が最も高い離職率を記録し、中南米が最も強い転職意向を示している。

注目すべき点として、エクイティ（公平性）が今年初めて測定基準に含まれ、全世界の就労者が重視する基準のトップ5に入ったことが挙げられる。特に女性、Z世代、マイノリティからの関心が高く、前年5位だった財務体質の健全性を上回る結果となった。また、AIの職場活用についても調査が行われ、全世界の従業員の約3分の1が定期的にAIを使用していることが判明した。

エンプロイヤーブランドリサーチ2024の主要結果まとめ

	離職率・転職意向	エクイティ（公平性）	AI活用
世代別特徴	Z世代が最も転職意向強い	Z世代からの関心高い	若年層が高い使用率
地域別特徴	北米が最高離職率	全世界で重視	アジア太平洋地域が先行
主な要因	ワークライフバランス、報酬	公平な機会提供への要求	仕事の満足度向上
今後の課題	適正な報酬と労働環境整備	イニシアチブ強化と教育	地域に合わせた導入戦略

エクイティ（公平性）について

エクイティとは、全ての人に公平な機会を提供することを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

個人の特性や背景に関わらず、平等な待遇を保証
組織内での公平な評価と昇進機会の提供
多様性を尊重し、インクルーシブな職場環境の創出

エクイティの概念は、単なる形式的な平等を超えて、各個人の状況や必要性に応じた公正な扱いを意味する。この考え方は、職場における多様性の尊重と密接に関連しており、組織の持続可能性と競争力の向上に寄与する重要な要素となっている。エクイティの実現には、継続的な教育と意識向上プログラムの実施が不可欠であり、組織全体での取り組みが求められる。

エンプロイヤーブランドリサーチ2024に関する考察

エンプロイヤーブランドリサーチ2024の結果は、グローバルな労働市場の急速な変化を浮き彫りにしている。特に注目すべきは、エクイティ（公平性）が重要な評価基準として浮上したことだ。これは、多様性と包括性を重視する社会的トレンドを反映しており、企業はこの変化に迅速に対応する必要があるだろう。

一方で、AIの職場での活用が進む中、その導入に対する見方が地域や世代によって大きく異なることも明らかになった。この差異は、今後のグローバルな人材戦略において重要な考慮要素となるだろう。企業は、AIの導入を推進しつつ、従業員の不安を軽減し、スキルアップを支援する包括的なアプローチが求められる。

また、離職率の上昇傾向は、企業にとって人材確保と維持の難しさを示唆している。特にZ世代やミレニアル世代の転職意向の高さは、従来の人材マネジメント手法の見直しを迫るものだ。ワークライフバランスや公平な報酬体系の構築、キャリア開発機会の提供など、若い世代のニーズに応える施策の重要性が一層高まるだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「離職率は世界的に上昇　2020年の水準に近づく　エクイティ（公平性）の推進とAI導入のかじ取りが重要課題に浮上 | ランスタッド株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000222.000004185.html, (参照 24-08-10).

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