【CVE-2024-6379】Dassault Systemes 3dexperienceにXSS脆弱性、広範囲のバージョンに影響

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約
Dassault Systemes 3dexperienceのクロスサイトスクリプティング脆弱性
Dassault Systemes 3dexperienceの脆弱性詳細
クロスサイトスクリプティングについて
Dassault Systemes 3dexperienceの脆弱性に関する考察
参考サイト

記事の要約

Dassault Systemes 3dexperienceにXSS脆弱性
CVE-2024-6379として識別される重要な脆弱性
r2022xからr2024xの3dexperienceが影響を受ける

Dassault Systemes 3dexperienceのクロスサイトスクリプティング脆弱性

Dassault Systemesは、同社の3dexperience製品にクロスサイトスクリプティング（XSS）の脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性はCVE-2024-6379として識別されており、CVSS v3による基本値は6.1（警告）とされている。影響を受けるバージョンはr2022xからr2024xまでの範囲に及んでいる。^[1]

この脆弱性の攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。攻撃に必要な特権レベルは不要だが、利用者の関与が必要とされており、影響の想定範囲に変更があるとされている。機密性と完全性への影響は低く、可用性への影響はないと評価されている。

この脆弱性を悪用されると、攻撃者は情報を取得したり、改ざんしたりする可能性がある。Dassault Systemesはこの脆弱性に対処するためのベンダアドバイザリやパッチ情報を公開しており、ユーザーは参考情報を確認し、適切な対策を実施することが推奨されている。

Dassault Systemes 3dexperienceの脆弱性詳細

項目	詳細
脆弱性タイプ	クロスサイトスクリプティング(CWE-79)
CVE識別子	CVE-2024-6379
CVSS基本値	6.1 (警告)
影響を受けるバージョン	r2022xからr2024x
攻撃元区分	ネットワーク
攻撃条件の複雑さ	低

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトを挿入し、他のユーザーのブラウザ上で実行させる攻撃手法を指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

ユーザーの入力データを適切にサニタイズせずに出力する脆弱性
攻撃者がユーザーのセッション情報や個人情報を盗む可能性がある
フィッシング攻撃やマルウェア感染の足がかりとなる可能性がある

Dassault Systemes 3dexperienceの脆弱性は、このXSSに分類されている。CVE-2024-6379として識別されるこの脆弱性は、CVSS v3による評価で6.1（警告）とされており、攻撃条件の複雑さが低く、特権レベルも不要であることから、潜在的な危険性が高いと考えられる。

Dassault Systemes 3dexperienceの脆弱性に関する考察

Dassault Systemes 3dexperienceのXSS脆弱性は、製品の広範囲なバージョン（r2022xからr2024x）に影響を与えている点で深刻だ。この脆弱性により、攻撃者は正規ユーザーの権限を悪用して機密情報にアクセスしたり、データを改ざんしたりする可能性がある。特に3dexperienceが企業の重要なデザインや製造プロセスに関わるツールであることを考えると、その影響は単なる情報漏洩を超えて、知的財産の侵害にまで及ぶ可能性がある。

今後、この脆弱性を悪用した標的型攻撃が増加する可能性が高い。特に、製造業や航空宇宙産業などの3dexperienceユーザーを狙った攻撃が予想される。対策として、Dassault Systemesが提供するパッチの適用が急務だが、大規模な組織では全システムの更新に時間がかかる可能性がある。そのため、パッチ適用までの間、WAF（Webアプリケーションファイアウォール）の導入や、不要な外部アクセスの制限など、多層防御アプローチが重要になるだろう。

長期的には、Dassault Systemesにはセキュリティ開発ライフサイクル（SDL）の強化が求められる。定期的な脆弱性診断やペネトレーションテストの実施、そしてAIを活用した脆弱性検出技術の導入などが効果的だろう。また、ユーザー企業側も、クラウドサービスの利用拡大に伴い、クラウドセキュリティに特化した対策の強化が必要になると考えられる。