NJSSが7月度入札マーケット動向を公開、公示案件数が前年比123％に増加

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

株式会社うるるがNJSS入札リサーチセンターの7月度レポートを公開
7月の公示案件数は前年比123％、落札案件数は前年比117％
「ワクチン」「コロナ」が検索キーワードランキングにランクイン

NJSS入札リサーチセンターの7月度レポート公開と入札市場の動向

株式会社うるるは2024年8月27日、NJSS入札リサーチセンターにて2024年7月度の入札マーケット動向を伝えるマンスリーレポートを公開した。このレポートでは7月の公示案件数が前年比123％、落札案件数が前年比117％と増加傾向にあることが明らかになった。入札形式別では一般競争入札が31.1％と最も多く、随意契約が20.3％でそれに続いている。^[1]

業種カテゴリ別公示案件数では、金融・保険関連が前年比で最も伸びを示した。落札金額総計は前年比148％と大幅な増加を記録しており、特に防衛装備庁における随意契約の結果公表が大きく影響している。2月には約5332億円、3月には約1兆7329億円の契約が公表され、予算の大規模な執行が確認された。

入札検索キーワードの急上昇ランキングでは、第1位に「国勢調査」がランクインした。注目すべきは第2位の「ワクチン」と第8位の「コロナ」だ。この背景には、高齢者などを対象とした新型コロナワクチンの定期接種開始に関する厚生労働省の方針決定がある。これにより関連する入札案件の検索が増加したと考えられる。

7月度入札マーケット動向まとめ

	公示案件数	落札案件数	落札金額総計	主要検索キーワード
前年比	123％	117％	148％	国勢調査
特徴	一般競争入札が31.1％	防衛装備庁の影響大	防衛関連で大幅増	ワクチン、コロナがランクイン
注目点	随意契約が20.3％	エリアによって増減あり	2月約5332億円、3月約1兆7329億円の契約	新型コロナワクチン定期接種の影響

マンスリーレポート2024年7月度の詳細はこちら

全省庁統一資格について

全省庁統一資格とは、国の機関が行う入札に参加するために必要な資格のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

複数の省庁で共通して使用できる入札参加資格
物品の製造、物品の販売、役務の提供等、物品の買受けの4種類がある
資格の有効期間は原則として2年間

NJSSの調査によると、2024年7月度の全省庁統一資格保有企業数は72,369社に達している。企業規模別の内訳を見ると、大企業が10.96％、中小企業が49.91％、小規模企業が34.09％となっており、中小企業が全体の半数近くを占めている。前月と比較すると新規企業数が1,461社増加しており、入札市場への参入が活発化していることがうかがえる。

NJSS入札リサーチセンターのマンスリーレポートに関する考察

NJSS入札リサーチセンターのマンスリーレポートは、入札市場の動向を詳細に分析している点で高く評価できる。特に公示案件数、落札案件数、落札金額総計などの基本的な指標に加え、入札形式別の割合や業種カテゴリ別の動向まで網羅している点は、市場参加者にとって非常に有用だ。また、検索キーワードのランキングを通じて、社会情勢と入札案件の関連性を示唆している点も興味深い。

一方で、今後の課題として、より詳細な地域別分析や中長期的なトレンド分析の強化が考えられる。エリアによって増減が分かれるという結果が示されているが、その要因分析や地域特性との関連性についてより深い洞察があれば、ユーザーにとってさらに価値のある情報になるだろう。また、季節変動や経済指標との相関性など、マクロ的な視点からの分析を加えることで、入札市場の構造的な変化を捉えやすくなる可能性がある。

今後の展開としては、AIを活用した予測分析や、個別企業向けのカスタマイズレポートの提供などが期待される。入札情報と企業の特性をマッチングさせることで、より効率的な入札参加戦略の立案支援が可能になるだろう。また、クラウドソーシングを活用した情報収集の強みをさらに生かし、リアルタイム性の高い情報提供や、入札に関する質的データの分析など、より多角的な市場洞察の提供に期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「入札検索キーワード急上昇ランキング、「ワクチン」「コロナ」がTOP10に浮上高齢者などを対象とした新型コロナワクチンの定期接種開始に関する厚労省の方針決定が影響 | 株式会社うるるのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000270.000049287.html, (参照 24-08-29).
厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/index.html

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