4月のWindows Updateが招いたVPN接続障害、5月の修正版で解消へ、セキュリティと安定稼働の両立が課題に

text: XEXEQ編集部

4月セキュリティアップデート後のVPN接続障害に関する記事の要約
5月のWindows Updateで深刻なVPN接続の不具合が解消された
考察
参考サイト

4月セキュリティアップデート後のVPN接続障害に関する記事の要約

2024年5月14日にリリースされたWindows updateでVPN接続障害の問題が解決
障害の原因となったのは4月のセキュリティアップデートと非セキュリティプレビューアップデート
クライアント版とサーバー版の両方のWindowsで問題が発生
最新のセキュリティアップデートのインストールを推奨

5月のWindows Updateで深刻なVPN接続の不具合が解消された

2024年4月9日にリリースされたWindows向けセキュリティアップデート「KB5036893」の適用後、VPNへの接続に失敗する問題が多発した。この問題は「KB5037771」の識別子で追跡されている。VPNはリモートワークやセキュアな通信に欠かせないため、ビジネスにも大きな影響が出ていた。^[1]

マイクロソフトは5月14日付けで修正プログラムを含む更新プログラム「KB5037771」をリリースし、VPN接続の問題を解決した。Windows 11の複数バージョンに加え、Windows 10やWindows Serverにも適用可能だ。

同社は最新のセキュリティアップデートの適用を強く推奨している。アップデートには他の重要な修正も含まれているため、セキュリティとパフォーマンス向上のためにも早期の適用が望ましい。VPNの安定稼働は、テレワークの増加に伴いますます重要になっている。

考察

今回のVPN接続障害は、セキュリティアップデートの副作用という新たなリスクを浮き彫りにした。修正プログラムの提供までに1ヶ月以上を要しており、その間のビジネスへの影響は小さくなかったはずだ。セキュリティ対策とシステムの安定稼働はトレードオフの関係にあるが、両立させる努力が求められる。アップデートのテストを入念に行い、重大な不具合の可能性がある場合は適用を見送るなど、慎重な判断が必要だろう。

VPNは在宅勤務の増加に伴い、企業のITインフラとして不可欠な存在になりつつある。今後はVPNの負荷分散や冗長化、監視の強化など、ネットワークの信頼性を高める取り組みがますます重要になっていく。また、ゼロトラストネットワークなど新たなセキュリティモデルの導入も検討に値するだろう。ITの環境変化に合わせ、柔軟にアーキテクチャを見直していくことが求められる。単一障害点の排除、俊敏な障害対応ができる体制づくりに期待したい。