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公開：2024-07-18

NECソリューションイノベータがEBPM支援サービスを強化、生成AIを活用した政策案提言機能を搭載し自治体のデータ活用を促進

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• NECソリューションイノベータが「NEC EBPM支援サービス」を強化
• 生成AIを活用した政策案提言機能を新たに搭載
• 政府統計データの効果的活用と職員の負担軽減を支援

NECソリューションイノベータのEBPM支援サービス強化

NECソリューションイノベータは、「NEC EBPM支援サービス」に生成AIを活用した政策案提言機能を搭載し提供を開始した。このサービスは、e-Statの政府統計データと独自の算出データを用いて自治体向けに分析を支援するクラウドサービスである。新機能により、重要な統計指標の抽出や相関関係の解説、政策案の提言が可能になった。^[1]

この機能強化により、EBPMの取り組みにおける政府統計データの効果的な活用を支援し、職員の負担軽減を図る。同時に、AIによる多角的な分析を通じて、新たな視点での政策立案に寄与する政策案の創出をサポートする。自治体におけるEBPMの推進と、データ活用の専門的スキルを持つ職員不足の課題解決を目指している。

新機能の特長として、政策立案に資する重要な統計指標の選定、相関関係の詳細な解説の表示、選定された重要な統計指標を俯瞰した政策案の提言が挙げられる。生成AIの活用により、単なる相関係数の高さだけでなく、有用性の高い指標を抽出し、専門知識がなくても理解しやすい解説を提供する。さらに、AIの広範な知識を組み合わせた新たな視点の政策アイデアの創出が期待できる。

EBPMとは

EBPMとは、Evidence-based policy making（証拠に基づく政策立案）の略称のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 政策の企画を合理的根拠（エビデンス）に基づいて行う
• その場限りのエピソードに頼らず、政策目的を明確化する
• データや統計を活用して客観的な判断を行う
• 政策の効果を科学的に検証し、改善につなげる
• 透明性と説明責任の向上を図る

EBPMは、政策立案プロセスの質を向上させ、より効果的な政策の実施を目指す取り組みである。具体的には、統計データや研究結果などの客観的な証拠を収集・分析し、それに基づいて政策を立案・実施する。この手法により、感覚や経験則だけでなく、科学的な根拠に基づいた政策決定が可能となり、限られた資源の効率的な活用や政策の透明性向上にも寄与する。

NECソリューションイノベータのEBPM支援に関する考察

NECソリューションイノベータによるEBPM支援サービスの強化は、自治体のデータ活用能力向上に大きく貢献する可能性がある。生成AIを活用した政策案提言機能の導入により、データ分析の専門知識を持たない職員でも、統計データを効果的に活用した政策立案が可能になるだろう。一方で、AIによる提言を過度に信頼することで、人間の創造性や地域の特性を考慮した政策立案が疎かになる懸念もある。

今後の展開としては、AIの提言精度向上や、より多様なデータソースの統合が期待される。例えば、SNSデータやIoTセンサーからのリアルタイムデータなど、従来の統計データだけでなく、多角的な情報を取り入れることで、より実態に即した政策立案が可能になるだろう。また、自治体間でのデータ共有や比較分析機能の強化により、ベストプラクティスの横展開が促進されることも期待できる。

このサービスの恩恵を最大限に受けるのは、データ分析の専門人材が不足している中小規模の自治体だろう。一方で、大規模自治体や先進的な自治体にとっては、既存の分析体制との整合性や、より高度な分析ニーズへの対応が課題となる可能性がある。NECソリューションイノベータには、自治体の規模や特性に応じたカスタマイズ性の向上や、人材育成支援など、総合的なEBPM推進支援が求められるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【NECソリューションイノベータ】生成AI活用し政策案を提言する機能を「NEC EBPM支援サービス」に搭載 | ＮＥＣソリューションイノベータ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000119440.html, (参照 24-07-18).
2. NEC. https://jpn.nec.com/

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