駿河屋がDHLの持続可能な航空燃料を活用した輸送サービス「GoGreen Plus」を導入、CO2排出量の大幅削減を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

駿河屋がDHLの輸送サービス「GoGreen Plus」を導入
SAFを活用し輸送時のCO2排出量を70%削減
ESG活動の一環として環境に配慮した取り組みを実施

駿河屋によるDHLの持続可能な航空燃料を活用した輸送サービスの導入

株式会社エーツーは、2024年9月17日に駿河屋がDHLグループの輸送サービス「GoGreen Plus」を導入したことを発表した。「GoGreen Plus」は持続可能な航空燃料(SAF)を使用し、航空貨物輸送における二酸化炭素排出量の削減を可能にした業界初の取り組みだ。SAFは植物や廃食油などの持続可能な原料で製造され、一般的な航空燃料と比較してライフサイクルCO2排出量を最大80％削減できる点が特徴である。^[1]

駿河屋は通販サイトを通じて世界各国の顧客に商品を配送しており、輸送時のCO2削減に向けた取り組みが必要だった。DHL Expressが掲げる2050年までにロジスティクスに関わる排出量ネット・ゼロを目指す「ミッション2050」に賛同し、2024年4月10日より「GoGreen Plus」を導入することを決定した。この導入により、駿河屋の輸送分の70%程度のCO2排出量(Scope3)の削減が見込まれている。

「GoGreen Plus」の利用料金は、駿河屋の輸送にかかるCO2削減のため、SAFへの投資に充てられる。駿河屋はESG活動の一環として、商品配達においても環境に配慮した取り組みを行っていく方針だ。この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた企業の責任を示すものであり、今後の物流業界における環境配慮型サービスの普及にも影響を与える可能性がある。

駿河屋が導入した「GoGreen Plus」の特徴

項目	詳細
サービス名	GoGreen Plus
提供元	DHLグループ
主な特徴	持続可能な航空燃料(SAF)の使用
CO2削減効果	最大80%（一般的な航空燃料比）
導入日	2024年4月10日
期待される効果	駿河屋の輸送分の70%程度のCO2排出量削減

持続可能な航空燃料(SAF)について

持続可能な航空燃料(SAF)とは、植物性原料や廃棄物を活用して製造される次世代の航空燃料のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

トウモロコシやサトウキビなどの植物や廃食油を原料とする
ライフサイクルCO2排出量を最大80%削減可能
既存の航空機エンジンで使用可能な代替燃料

SAFは従来の石油由来の航空燃料と比較して、製造から使用までの全過程で大幅なCO2排出削減が可能な点が最大の特徴だ。駿河屋が導入したDHLの「GoGreen Plus」サービスでは、このSAFを活用することで国際輸送における環境負荷を低減している。SAFの使用は航空業界における脱炭素化の重要な施策として注目されており、今後さらなる普及が期待される。

駿河屋のGoGreen Plus導入に関する考察

駿河屋によるGoGreen Plusの導入は、eコマース企業の環境負荷低減への取り組みとして評価できる。特に国際輸送におけるCO2排出量の大幅な削減が見込まれる点は、地球温暖化対策に大きく貢献するだろう。一方で、SAFの供給量や価格の問題が今後の課題となる可能性がある。SAFの生産拡大や技術革新による製造コストの低減が、この取り組みの持続可能性を左右するだろう。

この問題に対する解決策として、SAF製造技術への投資促進や、政府による導入支援策の拡充が考えられる。また、複数の企業が共同でSAFを調達することで、スケールメリットを活かしたコスト削減も可能かもしれない。今後は、SAFの使用だけでなく、配送ルートの最適化やモーダルシフトなど、総合的な物流効率化策との組み合わせが望まれる。

駿河屋の取り組みが他のeコマース企業にも波及し、業界全体で環境負荷低減の動きが加速することを期待したい。さらに、消費者の環境意識向上にもつながり、環境配慮型のサービスを選択する動きが広がれば、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となるだろう。企業、消費者、そして社会全体が一体となって環境問題に取り組む機運が高まることを願う。