HTMLのloading属性とは？意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部

HTMLのloading属性とは
loading属性の使用によるウェブページのパフォーマンス改善
loading属性の「lazy」値の活用によるページの読み込み速度の向上
loading属性の使用による不要なリソースの読み込み防止
loading属性の適切な使用によるユーザーエクスペリエンスの向上
loading属性の使用に関する注意点
loading属性を使用する際のブラウザサポートの確認
重要なコンテンツへのloading属性の使用の避けること
loading属性の使用によるSEOへの影響の考慮
loading属性の活用事例と今後の展望
大規模ウェブサイトでのloading属性の活用事例
loading属性を活用したモバイルウェブサイトの最適化
今後のloading属性の発展と新たな属性の可能性
参考サイト

HTMLのloading属性とは

loading属性とはウェブページ上の画像やiframeの読み込み方法を指定するHTML属性です。この属性を使用することで、ウェブページのパフォーマンスを最適化することができます。

loading属性には、「lazy」と「eager」の2つの値を指定することができます。「lazy」を指定すると、画像やiframeの読み込みを遅延させ、ユーザーが画像やiframeの位置までスクロールしたタイミングで読み込みが開始されます。

一方、「eager」を指定すると、ウェブページの読み込み時に画像やiframeを即座に読み込みます。これは、従来のHTMLの動作と同じです。

loading属性を使用するには、imgタグやiframeタグに「loading="lazy"」または「loading="eager"」を追加します。以下は、imgタグにloading属性を追加する例です。

< img src="image.jpg" loading="lazy" alt="サンプル画像" >

loading属性は、Chrome 76以降、Firefox 75以降、および、Safari 15.4以降のブラウザでサポートされています。これらのブラウザでは、loading属性を使用することで、ウェブページのパフォーマンスを向上させることができます。

loading属性の使用によるウェブページのパフォーマンス改善

「loading属性の使用によるウェブページのパフォーマンス改善」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

loading属性の「lazy」値の活用によるページの読み込み速度の向上
loading属性の使用による不要なリソースの読み込み防止
loading属性の適切な使用によるユーザーエクスペリエンスの向上

loading属性の「lazy」値の活用によるページの読み込み速度の向上

loading属性の「lazy」値を使用することで、ウェブページの読み込み速度を向上させることができます。「lazy」値を指定した画像やiframeは、ユーザーがスクロールしてそれらの位置に到達するまで読み込まれません。

これにより、初期ページロードの時間が短縮され、ユーザーはコンテンツをより早く閲覧できるようになります。特に、大量の画像を含むウェブページや、長いコンテンツを持つページにおいて、loading属性の「lazy」値の活用は効果的です。

ただし、「lazy」値を使用する際は、画像やiframeの位置を考慮する必要があります。ユーザーがスクロールする前に表示されるべき重要な画像やiframeには、「eager」値を使用するか、loading属性を指定しないようにしましょう。

loading属性の使用による不要なリソースの読み込み防止

ウェブページに多くの画像やiframeが含まれている場合、すべてのリソースを一度に読み込むと、ページの読み込み時間が長くなり、ユーザーのデータ通信量も増加します。loading属性を使用することで、不要なリソースの読み込みを防ぎ、ページのパフォーマンスを改善できます。

特に、モバイルデバイスでは、データ通信量が限られている場合があるため、loading属性の活用は重要です。ユーザーが閲覧しない可能性のある画像やiframeを遅延読み込みすることで、データ通信量を削減し、ユーザーにとってより快適なウェブ体験を提供できます。

また、不要なリソースの読み込みを防ぐことで、サーバーの負荷も軽減できます。多くのユーザーがウェブページにアクセスする際、サーバーはリソースの配信に時間を要します。loading属性を活用してリソースの読み込みを最適化することで、サーバーのパフォーマンスも向上します。

loading属性の適切な使用によるユーザーエクスペリエンスの向上

loading属性を適切に使用することで、ウェブページのパフォーマンスが向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上します。ページの読み込み速度が速くなることで、ユーザーはストレスを感じることなくコンテンツを閲覧できます。

また、遅延読み込みにより、ユーザーがスクロールしている間にコンテンツが徐々に表示されるため、シームレスなウェブ体験を提供できます。これにより、ユーザーのエンゲージメントが高まり、ウェブサイトに長く滞在してもらえる可能性があります。

ただし、loading属性の使用には注意が必要です。画像やiframeの読み込みが遅すぎると、ユーザーがコンテンツを見つけられない、または、コンテンツの表示が不自然になるなどの問題が発生する可能性があります。適切なバランスを保ちながらloading属性を活用することが重要です。

loading属性の使用に関する注意点

「loading属性の使用に関する注意点」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

loading属性を使用する際のブラウザサポートの確認
重要なコンテンツへのloading属性の使用の避けること
loading属性の使用によるSEOへの影響の考慮

loading属性を使用する際のブラウザサポートの確認

loading属性は比較的新しいHTMLの属性であるため、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。loading属性を使用する際は、対象とするブラウザがこの属性をサポートしているかどうかを確認する必要があります。

もし、対象とするブラウザがloading属性をサポートしていない場合、画像やiframeは従来通りに即座に読み込まれます。その場合、ウェブページのパフォーマンスを改善するために、他の最適化手法を検討する必要があります。

また、ブラウザのバージョンによってもloading属性のサポート状況が異なる場合があります。適切なフォールバック方法を用意し、すべてのユーザーに対して快適なウェブ体験を提供できるようにしましょう。

重要なコンテンツへのloading属性の使用の避けること

ウェブページ内で重要な情報を伝える画像やiframe、または、ページの上部に表示される画像やiframeには、loading属性を使用しないようにしましょう。これらのコンテンツは、ユーザーがページを開いたときにすぐに見える必要があります。

重要なコンテンツに対してloading属性を使用してしまうと、ユーザーがそのコンテンツを見るためにスクロールする必要があり、ユーザーエクスペリエンスが損なわれる可能性があります。重要なコンテンツは、即座に読み込まれるようにしておくことが重要です。

一方、ページの下部にある画像や、ユーザーがスクロールしないと見えない位置にあるコンテンツには、loading属性を活用することで、ページのパフォーマンスを改善できます。コンテンツの重要度を考慮しながら、適切にloading属性を使い分けることが大切です。

loading属性の使用によるSEOへの影響の考慮

loading属性を使用する際は、検索エンジン最適化(SEO)への影響を考慮する必要があります。Googleなどの検索エンジンは、ウェブページのコンテンツを解析してインデックスを作成します。

loading属性を使用して画像やiframeの読み込みを遅延させると、検索エンジンのクローラーがそれらのコンテンツを認識できない可能性があります。その結果、検索エンジンの検索結果ページ(SERP)におけるウェブページのランキングに影響を与える可能性があります。

重要なコンテンツや、SEO上の観点から優先度の高い画像やiframeには、loading属性を使用しないようにしましょう。また、構造化データやalt属性を適切に使用することで、検索エンジンがコンテンツを正しく理解できるようにすることも重要です。SEOとパフォーマンスのバランスを考慮しながら、loading属性を活用していくことが求められます。

loading属性の活用事例と今後の展望

「loading属性の活用事例と今後の展望」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

大規模ウェブサイトでのloading属性の活用事例
loading属性を活用したモバイルウェブサイトの最適化
今後のloading属性の発展と新たな属性の可能性

大規模ウェブサイトでのloading属性の活用事例

多くの画像やiframeを含む大規模なウェブサイトでは、loading属性の活用が効果的です。たとえば、ニュースサイトやブログプラットフォームなどでは、記事ページに多数の画像が使用されています。

これらのサイトでloading属性を活用することで、ページの読み込み速度が大幅に改善され、ユーザーエクスペリエンスが向上します。また、ECサイトにおいても、商品画像の遅延読み込みにloading属性を活用することで、ページのパフォーマンスを改善できます。

大規模ウェブサイトでloading属性を活用する際は、適切な実装戦略が必要です。コンテンツの優先度を考慮し、重要な画像やiframeには即時読み込みを使用するなど、きめ細やかな設定が求められます。サイトの規模が大きいほど、loading属性の効果的な活用がサイトのパフォーマンス改善に大きく貢献するでしょう。

loading属性を活用したモバイルウェブサイトの最適化

モバイルデバイスの普及に伴い、モバイルウェブサイトの最適化がますます重要になっています。モバイルユーザーは、限られたデータ通信量と処理能力の中で、快適なウェブ体験を求めています。

loading属性を活用することで、モバイルウェブサイトのパフォーマンスを大幅に改善できます。画像やiframeの遅延読み込みにより、初期のページ読み込み時間が短縮され、ユーザーはすばやくコンテンツを閲覧できるようになります。

また、モバイルネットワークの速度は、場所や時間によって変動することがあります。loading属性を使用して、ネットワーク状況に応じて画像やiframeの読み込みを最適化することで、ユーザーに安定したウェブ体験を提供できます。モバイルウェブサイトの最適化において、loading属性は重要な役割を果たすでしょう。

今後のloading属性の発展と新たな属性の可能性

loading属性は、ウェブパフォーマンスの改善に大きく貢献しています。今後、より多くのブラウザがloading属性をサポートすることで、ウェブ開発者はこの属性を幅広く活用できるようになるでしょう。

また、loading属性の成功を受けて、新たなHTML属性が提案される可能性もあります。たとえば、優先度に基づいてリソースの読み込み順序を制御する属性や、ネットワーク状況に応じてリソースの品質を調整する属性などが考えられます。

これらの新しい属性は、ウェブパフォーマンスのさらなる最適化に役立つでしょう。ウェブ開発者は、常に新しい技術動向を追いかけ、ユーザーに最高のウェブ体験を提供するために尽力する必要があります。loading属性は、その第一歩であり、今後のウェブパフォーマンス最適化の発展に大きな影響を与えると期待されています。