SHOPLINEとヤマト運輸が配送API連携を開始、EC事業者の配送業務効率化と環境対策に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

SHOPLINEがヤマト運輸と配送API連携開始
二次元コードによる発送や匿名配送が可能に
カーボンニュートラル配送の宅急便を活用

SHOPLINEとヤマト運輸の配送API連携による業務効率化

SHOPLINE Japan株式会社は2024年9月25日より、ヤマト運輸株式会社が提供する「配送連携API」との連携を開始した。この連携により、SHOPLINEを利用する国内EC事業者は二次元コードによる発送や匿名配送など、配送に必要な様々な機能を利用することが可能になる。また、ヤマト運輸のカーボンニュートラル配送「宅急便」を活用することで、気候変動対策にも貢献できるようになった。^[1]

この連携の背景には、拡大傾向にある国内EC市場と物流業界の人手不足問題がある。さらに、気候変動の緩和に向けた環境配慮型の配送ニーズも高まっている。しかし、EC利用者の利便性向上に資する機能やサービスは自社でシステム開発する必要があり、特に中小規模のEC事業者にとっては導入のハードルが高かった。

配送連携APIの利用によって、SHOPLINEの利用事業者は4つのメリットを享受できる。宛名書き不要で二次元コードをかざすだけで簡単発送が可能になり、コンビニやPUDOステーションなど全国41,000拠点以上から発送できるようになる。さらに、発送時の支払いが不要となり、匿名配送にも対応している。

SHOPLINEとヤマト運輸の配送API連携の特徴

機能	詳細
二次元コード発送	宛名書き不要で簡単に発送可能
発送拠点	全国41,000以上の拠点から発送可能
支払い方法	発送時の支払い不要、API利用事業者へ一括請求
匿名配送	発送元とお届け先の個人情報を非公開で配送
環境対応	カーボンニュートラル配送の宅急便を活用

SHOPLINEの詳細はこちら

カーボンニュートラル配送について

カーボンニュートラル配送とは、配送プロセス全体で排出される温室効果ガスの量を実質ゼロにする取り組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

配送車両の電動化や再生可能エネルギーの使用
配送ルートの最適化による効率的な輸送
カーボンオフセットの活用

ヤマト運輸は「宅急便」「宅急便コンパクト」「EAZY」の3商品について、国際規格ISO 14068-1:2023に準拠したカーボンニュートラリティ宣言を行っている。この取り組みは第三者機関であるBSIグループジャパン株式会社の検証を受け、2024年1月30日に意見書を取得した。EC事業者がこのサービスを利用することで、自社の環境対策にも貢献できる。

SHOPLINEとヤマト運輸の配送API連携に関する考察

SHOPLINEとヤマト運輸の配送API連携は、EC事業者の業務効率化と環境負荷低減の両立を実現する画期的な取り組みだ。特に中小規模のEC事業者にとっては、自社でシステム開発することなく高度な配送機能を利用できるようになるため、競争力の向上につながるだろう。また、カーボンニュートラル配送の採用により、環境意識の高い消費者からの支持も得やすくなる。

一方で、この連携によってEC市場がさらに拡大すると、物流業界の人手不足問題が一層深刻化する可能性もある。この課題に対しては、配送ロボットやドローンなどの新技術の導入や、地域の小規模物流事業者とのネットワーク構築など、多角的なアプローチが必要になるだろう。また、匿名配送の普及に伴い、個人情報保護やセキュリティ面での対策も重要になる。

今後は、AIを活用した需要予測や配送ルート最適化など、さらなる技術革新によってEC事業者と物流事業者の連携が進化していくことが期待される。また、環境負荷低減の取り組みをより一層強化し、再生可能エネルギーの活用や循環型パッケージの導入など、サステナビリティを重視したサービス展開にも注目したい。SHOPLINEとヤマト運輸の協力関係が、日本のEC市場の健全な発展と環境保護の両立に貢献することを期待する。