公開：2024-10-09

埼玉県が県庁舎への広告掲出事業者を公募、デジタルサイネージ活用で歳入確保へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

埼玉県が県庁舎に広告掲出事業者を公募
デジタルサイネージ広告やポスター広告を掲出
事業者選定は企画提案競技で実施

埼玉県の県庁舎広告掲出事業者公募の概要

埼玉県は県庁舎に民間企業等の広告を掲出し、歳入の確保を図る新規事業を2024年10月7日に発表した。この事業では、企画提案競技により選定された事業者が県庁舎のエントランスやエレベーター等にデジタルサイネージ広告やポスター広告を掲出する。広告主の募集や広告物の作成、掲出作業等は全て事業者が担当することになっている。^[1]

事業の特徴として、広告主が支払う広告料は全て事業者の収入となり、事業者は県に対して広告掲出料を支払う仕組みが採用されている。これにより、県は新たな歳入源を確保しつつ、民間のノウハウを活用した効果的な広告展開が期待できる。事業者選定のスケジュールは既に公表されており、2024年11月下旬に事業者を決定し、2025年4月上旬から広告掲出を開始する予定だ。

公募の詳細については、埼玉県のホームページで公開されている。応募を検討する事業者向けに、2024年10月15日に現地説明会が開催される予定だ。契約期間は2025年4月1日から2028年3月31日までの3年間を予定しており、長期的な事業展開が可能となっている。この取り組みは、公共施設の有効活用と民間活力の導入による新たな行政サービスモデルとして注目されている。

埼玉県庁舎広告掲出事業の概要

項目	詳細
事業内容	県庁舎へのデジタルサイネージ広告・ポスター広告掲出
事業者選定方法	企画提案競技
募集要項公表日	2024年10月7日
現地説明会	2024年10月15日
応募受付期間	2024年10月24日～10月30日
事業者決定	2024年11月下旬（予定）
広告掲出開始	2025年4月上旬（予定）
契約期間	2025年4月1日～2028年3月31日（3年間）

埼玉県庁舎広告掲出事業の詳細はこちら

デジタルサイネージについて

デジタルサイネージとは、公共空間や店頭などで電子的に表示され、文字・画像・動画などの情報を発信する広告媒体のことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

リアルタイムで情報更新が可能
動画や音声など多彩な表現が可能
場所や時間に応じた柔軟な情報提供が可能

埼玉県の新事業では、このデジタルサイネージを県庁舎内に導入することで、従来の静的な広告掲示に比べて、より効果的な情報発信が期待できる。例えば、来庁者の多い時間帯に合わせた広告表示や、緊急時の告知など、状況に応じた柔軟な運用が可能となる。また、デジタル技術の活用により、広告効果の測定や分析も容易になり、より戦略的な広告展開が可能になるだろう。

埼玉県庁舎広告掲出事業に関する考察

埼玉県の新たな広告掲出事業は、公共施設の有効活用と歳入確保の観点から高く評価できる。特に、デジタルサイネージの導入により、従来の静的な広告に比べて情報の即時性や訴求力が高まることが期待される。また、民間事業者のノウハウを活用することで、より効果的な広告運用が可能になり、県の魅力発信にも寄与するだろう。

一方で、公共施設での広告掲出には、景観への配慮や広告内容の適切性の確保など、慎重な対応が求められる。特に、県庁舎という公的空間での広告掲出については、公平性や中立性の観点から、掲載基準の明確化や運用の透明性確保が重要となる。これらの課題に対しては、広告審査委員会の設置や、定期的な広告内容のモニタリングなどの対策が考えられる。

今後は、この事業の成果を踏まえ、他の公共施設への展開や、デジタル技術を活用した新たな行政サービスの創出など、さらなる発展が期待される。また、広告収入の使途を明確にし、県民サービスの向上に直結する事業への投資を行うことで、この取り組みの意義をより具体的に示すことができるだろう。公民連携の新たなモデルケースとして、他自治体からも注目されることは間違いない。