ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2024-10-13

BLOCKSMITH&Co.が顔認証Web3ウォレットの特許を取得、秋頃よりQAQAアプリ内で提供開始予定

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• BLOCKSMITH&Co.が顔認証Web3ウォレットの特許取得
• MPC技術活用で秘密情報のリフレッシュが可能に
• 2024年秋頃からQAQAアプリ内で提供開始予定

BLOCKSMITH&Co.の顔認証Web3ウォレット特許取得

株式会社BLOCKSMITH&Co.は2024年9月26日、顔認証技術を活用したWeb3ウォレットに関する特許（第7561470号）を取得した。この特許を活用したウォレットは2024年秋頃より提供を開始する予定だ。従来の暗号資産ウォレットでは秘密鍵やシードフレーズの自己管理が必要で紛失時の復旧が困難だった。^[1]

この問題を解決するため、BLOCKSMITH&Co.は顔認証とMPC（マルチパーティ計算）技術を活用した「BLOCKSMITH WALLET」を開発した。本ウォレットでは、MPC技術を活用した「秘密情報のリフレッシュ技術」を使用することで、バックアップサーバーとユーザー端末、署名サーバー内に保管された秘密情報（秘密鍵断片）を互いに秘匿にしたまま安全に復元できる。

この技術により、端末変更や紛失などが発生した場合でも、公開情報を変更せずに秘密情報を更新でき、長期的に資産の安全性を確保できる。ウォレット内の資産へのアクセス喪失リスクが大幅に軽減され、ユーザーにより安全で使いやすいウォレット体験を提供する。2024年秋頃より、「秘密情報のリフレッシュ技術」を搭載したBLOCKSMITH WALLETをQAQAアプリ内機能として提供予定だ。

BLOCKSMITH WALLETの特徴まとめ

BLOCKSMITH&Co.の公式サイトはこちら

MPCについて

MPCとは「マルチパーティ計算（Multi-Party Computation）」の略称で、複数の参加者が互いに秘密情報を共有せずに共同で計算を行う暗号技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 参加者間で秘密情報を共有せずに計算が可能
• 高度なセキュリティと機密性を確保
• 分散型システムでの安全な計算処理に適用

BLOCKSMITH WALLETでは、このMPC技術を活用して「秘密情報のリフレッシュ技術」を実現している。これにより、バックアップサーバーとユーザー端末、署名サーバー間で秘密鍵断片を安全に更新・復元できる。結果として、ユーザーの資産へのアクセス喪失リスクを大幅に軽減し、より安全で使いやすいWeb3ウォレット体験を提供することが可能となった。

BLOCKSMITH WALLETに関する考察

BLOCKSMITH WALLETの特許取得は、Web3ウォレットの安全性と利便性を両立させる画期的な技術革新だ。顔認証とMPC技術の組み合わせにより、従来のウォレットが抱えていた秘密鍵管理の問題を解決し、ユーザーにとってより安心して利用できる環境を提供している。一方で、顔認証技術の精度や、MPCの計算処理速度が実用レベルに達しているかという点については、今後の検証が必要だろう。

また、ウォレットの普及に伴い、ユーザーの個人情報保護やプライバシー保護の問題が浮上する可能性がある。顔認証データの管理方法や、MPC技術を用いた計算過程での情報漏洩リスクなどについて、透明性の高い説明と適切な対策が求められる。これらの課題に対しては、ブロックチェーン技術と最新の暗号技術を組み合わせた、さらなる安全性向上への取り組みが期待される。

今後、BLOCKSMITH WALLETには、他の暗号資産ウォレットとの互換性向上や、DeFiサービスとの連携機能の追加など、より幅広いユースケースに対応できる拡張性が求められるだろう。Web3技術の発展と共に、ユーザーのニーズに合わせた機能拡充と、常に最新のセキュリティ対策を施していくことで、暗号資産市場全体の信頼性向上と普及促進に貢献することが期待される。

参考サイト

1. ^ . 「株式会社BLOCKSMITH&Co.、顔認証Web3ウォレットに関連する特許を取得 | 株式会社BLOCKSMITH&Co.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000107403.html, (参照 24-10-13).

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