コンピュータ

COMPUTER

公開：2024-10-13

令和6年度経済産業省産業標準化事業表彰、自動車技術分野の3氏が受賞し日本の国際競争力向上に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 経済産業省の産業標準化事業表彰を3名が受賞
• 高橋氏がaPLIの国際標準化に貢献
• 波多野氏が自動運転の国際規格策定に尽力

令和6年度経済産業省産業標準化事業表彰の受賞者発表

自動車技術会は、2024年10月11日に令和6年度経済産業省産業標準化事業表彰の受賞者を発表した。本会の規格会議傘下委員会に所属し、国際標準化会議の日本代表として活躍する3名の専門家が産業技術環境局長表彰（産業標準化貢献者）を受賞している。この表彰は、国際標準や日本産業規格（JIS）の作成等に率先して取り組み、顕著な功績のあった個人や組織を顕彰するものだ。^[1]

高橋裕公氏（株式会社本田技術研究所）は、車両の歩行者脚部保護性能評価のための次世代型脚部インパクタaPLI（advanced Pedestrian Legform Impactor）の開発と国際標準化に貢献した。2015年のPWI開始から、ISOにおける2つのTS（技術仕様書）策定のプロジェクトリーダーとして多数の国際会議を通じて各国のエキスパートの知見をまとめ上げ、日本提案のISO/TS 20458及びTS 20459を2023年に発行に導いた。

波多野邦道氏（本田技研工業株式会社）は、自動車の自動走行システムの社会実装に向けて、国際規格と国際基準調和の重要性を早期に指摘し、ISO TS 23792-1（高速道路におけるレベル３自動運転システムの枠組み及び基本要件）のプロジェクトリーダーを務めた。また、自動車基準認証国際化研究センター内の自動運転基準化研究所副所長として、我が国が世界で初めてレベル３自動運転車両の走行実現に寄与している。

令和6年度産業標準化事業表彰受賞者の功績まとめ

産業標準化事業表彰について

産業標準化事業表彰とは、国際標準や日本産業規格（JIS）の作成等に率先して取り組み、顕著な功績のあった個人や組織を顕彰する制度である。この表彰制度の主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 様々な標準化活動への理解・認識の向上を目指す
• 標準化を企業戦略に活かせる人材育成の強化を図る
• 国際標準化や日本産業規格（JIS）作成への貢献を評価する

産業標準化事業表彰は、技術革新や産業発展に不可欠な標準化活動の重要性を広く社会に周知する役割を果たしている。受賞者の功績は、自動車産業における安全性向上や自動運転技術の発展など、具体的な社会貢献として現れており、日本の産業競争力強化にも大きく寄与している。

産業標準化事業表彰に関する考察

産業標準化事業表彰は、日本の技術力と国際競争力を高める上で重要な役割を果たしている。特に自動車産業において、歩行者保護や自動運転といった最先端の技術分野で日本が国際標準化をリードしていることは高く評価できる。一方で、急速に進化するAI技術や次世代通信規格など、新たな技術分野での標準化競争も激化しており、日本が今後もリーダーシップを維持できるかが課題となるだろう。

この課題に対する解決策として、産学官連携のさらなる強化や、若手技術者の国際標準化活動への積極的な参加促進が考えられる。また、日本が得意とする「すりあわせ型」の技術開発と、オープンイノベーションを両立させる新たな標準化戦略の構築も必要になるかもしれない。今後は、SDGsやカーボンニュートラルなど、グローバルな社会課題解決に直結する分野での標準化活動にも注力すべきだろう。

産業標準化事業表彰を通じて、標準化活動の重要性が広く認知されることで、より多くの企業や研究機関が積極的に国際標準化に参画することが期待される。これにより、日本の技術や製品の国際競争力が向上し、産業全体の発展につながる可能性が高い。今後は、表彰制度自体の国際的な認知度向上や、受賞者のグローバルネットワーク構築支援など、さらなる波及効果を生み出す取り組みにも期待したい。

参考サイト

1. ^ . 「令和6年度 経済産業省 産業標準化事業表彰 三氏が受賞 | 公益社団法人自動車技術会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000107.000041897.html, (参照 24-10-13).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「コンピュータ」に関するコラム一覧「コンピュータ」に関するニュース一覧