北海道と熊本県が半導体産業で連携、上海で観光PRイベントを共同開催し訪日促進を図る

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

北海道と熊本県が半導体関連で連携協定を締結
上海で両道県の観光PRイベントを初開催
訪日リピーターが参加し高い満足度を獲得

北海道と熊本県の半導体産業関連連携協定と上海でのプロモーション

北海道と熊本県は2023年8月に「北海道と熊本県の半導体関連国家プロジェクト推進等に関する連携協定書」を締結し、観光交流促進のためのプロモーションを実施している。この取り組みの一環として、2024年7月14日から28日まで上海市内の北海道料理店「ふる郷（金虹橋店）」で両道県の郷土料理や特産品を提供するフェアを開催した。^[1]

フェア前日の7月13日には、オープニングイベントが実施された。参加者は日本専門メディア・行楽のフォロワーから抽選で選ばれた31名で、ほぼ全員が5回以上日本を訪れたことのある訪日リピーターだ。イベント内容は両道県の観光PR・クイズ、グルメ紹介＆試食、お酒紹介、抽選会などで構成されていた。

北海道上海事務所と熊本上海事務所の担当者は、共同でのイベント開催により参加者に充実した情報を提供できたと評価している。参加者からも、北海道や熊本の魅力を再認識し、訪問意欲が高まったという声が聞かれた。行楽ジャパンは今後も両地域の観光情報や食文化の発信を継続し、訪日旅行促進と日本の地域経済活性化に貢献する方針だ。

	北海道	熊本県
主な観光資源	豊富な自然、温泉	豊富な自然、温泉
特徴的な食材	海産物、乳製品	あか牛、馬刺し
上海事務所	あり	あり
半導体関連産業	推進中	推進中

半導体関連国家プロジェクトについて

半導体関連国家プロジェクトとは、日本の半導体産業の競争力強化を目的とした国家主導の取り組みのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

政府主導で半導体産業の研究開発や製造基盤強化を推進
地方自治体や民間企業との連携による産業クラスター形成
国際競争力向上と安定供給確保を目指した総合的な戦略

半導体関連国家プロジェクトは、日本の産業競争力強化と経済安全保障の観点から重要な施策として位置づけられている。グローバルな半導体供給網の再構築が進む中、日本の技術力や製造能力を活かした独自の戦略を展開することで、国際的な存在感を高めることを目指しているのだ。

北海道と熊本県の半導体産業連携に関する考察

北海道と熊本県の半導体産業連携は、地理的に離れた地域間での協力モデルとして注目される。両地域の強みを活かした産業集積が進めば、日本の半導体産業の多極化と強靭化につながる可能性がある。一方で、人材の確保や技術移転、インフラ整備など、地方での産業育成に伴う課題も予想されるだろう。

今後は、半導体産業に特化した人材育成プログラムの共同開発や、両地域の研究機関・大学間での連携強化が期待される。さらに、半導体関連企業の誘致を共同で行うなど、スケールメリットを活かした取り組みも検討の余地があるだろう。この連携を通じて、地方発のイノベーション創出や、グローバルな半導体サプライチェーンにおける日本の新たな役割確立につながることが望まれる。

加えて、観光プロモーションとの連携は興味深い試みだ。半導体産業の発展と観光振興を結びつけることで、地域のブランド力向上や多様な産業発展につながる可能性がある。今後は、半導体産業を軸とした産業観光の開発や、技術者向けの国際会議誘致など、産業と観光の相乗効果を生み出す取り組みにも期待したい。