LINEトークルームにPayPay送金機能が追加、コミュニケーションとお金のやりとりがシームレスに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

LINEトークにPayPay送金機能が追加
トークルームから残高送金が可能に
グループトークでも一括請求に対応

LINEトークルームでPayPay送金が可能に

LINEヤフー株式会社とPayPay株式会社は、コミュニケーションアプリ「LINE」のトークルームにキャッシュレス決済サービス「PayPay」の「送る・受け取る」機能への導線を追加し、2024年10月15日より利用可能になったことを発表した。この機能追加により、LINEのトークルーム内から直接PayPay残高の送金や支払いのリクエストが行えるようになる。^[1]

PayPayの「送る・受け取る」機能は、24時間365日無料でPayPay残高を即時に送金できるサービスで、コード決済における送金回数の約95％のシェアを占めている。今回の機能追加により、LINEのトークルーム内の「+」メニューから、友だちに手数料無料でPayPay残高の送金や、指定した金額の支払いのリクエストを送ることが可能になった。

グループトークでの利用も可能となり、グループ内のメンバーに対して同じ金額の請求を一括で行うことができる。この機能を利用するには、LINEのバージョン14.16.0以上、PayPayのバージョン4.64.0以上が必要となる。なお、オープンチャットやLINE公式アカウント、デスクトップ版LINEでは対応していない点に注意が必要だ。

LINEトークルームでのPayPay送金機能まとめ

	1:1トーク	グループトーク
送金機能	可能	可能（同額のみ）
請求機能	可能	可能（同額のみ）
利用方法	「+」メニューから選択	「+」メニューから選択
必要バージョン	LINE 14.16.0以上 PayPay 4.64.0以上	LINE 14.16.0以上 PayPay 4.64.0以上
対応範囲	全機能対応	同額請求のみ対応

PayPay残高について

PayPay残高とは、PayPayが提供する電子マネーの一種で、主に以下のような特徴がある。

24時間365日、無料で即時送金が可能
PayPayアカウント間での送金や受け取りが可能
加盟店での決済に利用可能

PayPay残高は、PayPayが資金移動業者として発行する電磁的記録であり、商品等の代価の弁済や送金、払い出しに使用できる。PayPayは資金決済に関する法律に基づき、利用者に対して負う資金移動残高に係る債務の全額と同額以上の資産を供託によって保全しており、ユーザーの資産を保護している。

LINEトークルームのPayPay送金機能に関する考察

LINEトークルームにPayPay送金機能が追加されたことで、ユーザーの利便性が大幅に向上すると考えられる。従来は別アプリを起動する必要があった送金操作が、日常的に使用するLINEのトーク画面から直接行えるようになり、スムーズな金銭のやりとりが可能になった。特に、グループでの割り勘や集金などの場面で、この機能の有用性が発揮されるだろう。

一方で、セキュリティの観点からは新たな課題が生じる可能性もある。LINEアカウントとPayPayアカウントの連携が強化されることで、一方のアカウントが不正アクセスを受けた場合の影響が懸念される。また、トーク内での金銭のやりとりが容易になることで、詐欺や不正な金銭要求のリスクが高まる可能性もあるため、ユーザーへの啓発活動が重要になるだろう。

今後の展開としては、より細かな分割払いや定期的な送金設定など、機能の拡充が期待される。また、LINEの他の機能との連携、例えばスケジュール機能と連動した自動送金や、LINEポイントとPayPayポイントの連携など、さらなるサービス間の統合が進むことで、ユーザーエクスペリエンスの向上につながる可能性がある。