ニセコ羊蹄の宿楽水山が木材利用推進コンクール優秀賞を受賞、道産木材活用で環境配慮型の日本旅館を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

オーセントホテルズ株式会社は、ニセコ羊蹄の宿楽水山が令和6年度の木材利用推進コンクールで優秀賞を受賞したことを2024年10月22日に発表した。木のぬくもりや手触り、香りを大切にした設計で、道産木材を活用しながら周辺景観との融合を実現している点が高く評価された。^[1]

楽水山は年間積雪が2メートルを超える豪雪地ならではの工夫を徹底的に施している。木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造という異なる構造を組み合わせることで、木造建屋の保護と材木の劣化防止を実現しながら羊蹄山の眺望を確保できる設計となっている。

地球温暖化防止への取り組みとしてSGEC認証を取得した木材を使用している。外装には道南産のスギ、羽柄材には道北産のトドマツ、軸組・トラスには道北産のカラマツ集成材を採用し、地材地消と北海道森林サイクルへの貢献も目指している。

項目	詳細
構造	地上木造、地下鉄筋コンクリート造、鉄骨造
階数	地上1階、地下1階
延面積	3,426.30㎡
使用木材	スギ（道南産）、トドマツ（道北産）、カラマツ集成材（道北産・後志産）
施工	株式会社竹中工務店北海道支店

SGEC認証とは、持続可能な森林経営を推進するための日本独自の森林認証制度のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

楽水山では、地球温暖化防止の取り組みとしてSGEC認証を取得した木材を使用している。木材利用による環境負荷の低減と森林の持続可能性を確保するため、森林経営計画が立てられている森林から調達された認証材を積極的に採用することで、持続可能な森林管理に貢献している。

道産木材を建築に活用することは、地域経済の活性化と環境保全の両面で大きな意義を持っている。特にニセコのような豪雪地域では、木材の特性を活かしつつ劣化を防ぐための高度な技術と工夫が必要となるが、楽水山はその課題を異なる構造材の組み合わせによって見事に解決している。

今後は木材価格の高騰や供給安定性の確保が課題となる可能性がある。持続可能な森林経営の実現には、長期的な視点での森林管理計画と、それを支える人材育成が不可欠となるだろう。一方で、道産木材の活用促進には、建築技術の継承や新たな工法の開発も重要な要素となっている。

木材を活用した建築物の普及には、技術面での革新に加えて、環境価値の可視化も重要な課題となる。カーボンニュートラルへの貢献度を定量的に示すことで、木材活用の意義がより広く理解され、道産材を使用した建築物の需要増加につながることが期待される。

^ PR TIMES. 「【ニセコ羊蹄の宿　楽水山】「令和6年度木材利用推進コンクール優秀賞」を受賞。道産木材を活かしたぬくもりと寛ぎの日本旅館 | 株式会社ＳＨＫラインのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000559.000076572.html, (参照 24-10-23).

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