セキュリティ

SECURITY

公開：2024-10-24

【CVE-2024-43504】Microsoft製品に重大な脆弱性が発見、リモートコード実行の危険性が明らかに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Microsoft製品に重大な脆弱性が発見
• Microsoft 365 AppsとOfficeが影響を受ける
• リモートでのコード実行が可能な状態

Microsoft製品の複数プログラムにおける重大な脆弱性

マイクロソフトは2024年10月8日、Microsoft 365 Apps、Excel、Officeなどの複数製品において、リモートでコードを実行される深刻な脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性は【CVE-2024-43504】として識別されており、CVSSスコアの基本値は7.8と高い危険度を示している。^[1]

この脆弱性は、攻撃元区分がローカルでありながら攻撃条件の複雑さは低く、特権レベルも不要という特徴を持つ。利用者の関与が必要となるものの、機密性、完全性、可用性のいずれにも高い影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が求められる状況となっている。

影響を受けるバージョンには、Microsoft 365 Apps for Enterprise for 32-bit Systemsや64-bit Systems、Microsoft Excel 2016の32-bit editionと64-bit edition、さらにはMicrosoft Office 2019からOffice LTSC 2024までの32-bit editionsと64-bit editionsが含まれている。マイクロソフトは既に正式な対策を公開しており、ユーザーに対して速やかな更新プログラムの適用を推奨している。

Microsoft製品の脆弱性詳細

リモートコード実行について

リモートコード実行とは、攻撃者が対象となるシステムやアプリケーション上で任意のコードを実行できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 遠隔地からシステムを操作可能
• マルウェアの埋め込みやデータの改ざんが可能
• システム全体の制御権限を奪取される可能性

今回のMicrosoft製品における脆弱性では、解放済みメモリの使用に関連する問題が指摘されている。NVDの評価によると攻撃条件の複雑さは低く設定されており、特別な権限がなくても攻撃が可能な状態であることから、早急なセキュリティパッチの適用が推奨されている。

Microsoft製品の脆弱性に関する考察

Microsoft製品における今回の脆弱性は、広く普及している基幹的なオフィスソフトウェアに影響を及ぼすという点で特に注目に値する。企業や組織のドキュメント作成・管理において重要な役割を果たすExcelやOfficeが影響を受けることから、ビジネスオペレーションに深刻な影響を及ぼす可能性が高いだろう。

今後の課題として、リモートワークの増加に伴うセキュリティリスクの高まりが挙げられる。従来のオフィス環境とは異なり、社外からのアクセスが増加することでマイクロソフト製品の脆弱性を狙った攻撃も増加する可能性が高いため、より強固なセキュリティ対策とユーザー教育が必要となるだろう。

マイクロソフトには定期的なセキュリティアップデートの提供だけでなく、脆弱性の早期発見・対応体制の強化も求められる。特にAIやクラウドサービスを活用した新しい脆弱性検知システムの導入や、サードパーティ製品との連携強化によるセキュリティエコシステムの構築が期待される。

参考サイト

1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-010842 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-010842.html, (参照 24-10-24).
2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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