ecboとセイノーHDが大阪・関西万博の公式荷物預かり事業者に選定、1日最大20,000個の荷物に対応へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

ecboが大阪・関西万博の公式荷物預かり事業者に選定
セイノーHDとの共同提案で最優秀提案事業者を獲得
1日最大20,000個の荷物預かりに対応予定

ecboとセイノーHDの大阪・関西万博における荷物預かりサービス

ecbo株式会社は、セイノーホールディングスと共同で2025年日本国際博覧会協会が公募する大型荷物等一時預かり及び配送業務委託に応募し、最優秀提案事業者として評価点79.34点を獲得して採択された。万博期間中は公式の荷物預かり所として会場外で来場者の荷物預かりサービスと配送サービスを提供することが決定したのだ。^[1]

協会はスーツケースやキャリーケースの会場内への持ち込みを禁止しており、大量の手荷物に対応するため1日最大20,000個分の預かりスペースが必要と推計されている。万博の全期間にわたり公式荷物預かり所を運営し、1日約6,000個の預かり荷物に対応するほか、周辺エリアのecbo cloak拠点を活用して残り14,000個の需要にも対応する予定だ。

セイノーHDの広域な配送ネットワークを活用することで、会場で預かった荷物を即日で宿泊施設へ配送するサービスを実現することが可能になった。対象エリアは大阪市内全域に加え大阪府内および近郊の一部市町村までカバーしており、翌日以降の配送に関してもセイノーHDの輸送ネットワークを利用することで簡単な手続きのみでサービスを利用できるようになるだろう。

大阪・関西万博における荷物預かりサービスの概要

項目	詳細
来場者予測数	約2820万人（1日あたり約22.7万人）
荷物預かり対応数	1日最大20,000個
公式預かり所対応数	1日約6,000個
ecbo cloak拠点対応数	1日約14,000個
配送対象エリア	大阪市内全域、大阪府内および近郊の一部市町村
主なサービス内容	荷物預かり、即日配送、翌日以降配送

オーバーツーリズムについて

オーバーツーリズムとは、特定の観光地に過度な来訪者が集中することで、地域の受け入れ能力を超えてしまう現象のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

交通機関や施設の混雑による観光体験の質の低下
地域住民の日常生活や経済活動への悪影響
インフラや環境への過度な負荷

大阪・関西万博では約2820万人の来場者が予測されており、鉄道や道路での大型荷物による混雑が懸念されている。ecboとセイノーHDによる荷物預かりサービスは、交通機関の混雑緩和や来場者の利便性向上に貢献し、オーバーツーリズム対策の一環として機能することが期待されているのだ。

大阪・関西万博の荷物預かりサービスに関する考察

ecboとセイノーHDの提携による荷物預かりサービスは、来場者の利便性向上と交通インフラの負荷軽減という二つの重要な課題に対応する画期的なソリューションとなっている。特にecbo cloakの既存拠点を活用することで、新たな設備投資を抑えながら大規模な需要に対応できる点は、コスト効率の面でも優れた解決策となっているだろう。

今後の課題として、繁忙期における人員確保や荷物の紛失・破損への対応、システムトラブル時のバックアップ体制の整備などが考えられる。これらの課題に対しては、事前の十分なトレーニングと、万全のセキュリティ対策、緊急時の対応マニュアルの整備などが重要になってくるだろう。

将来的には、AIやIoT技術を活用した荷物の自動仕分けシステムや、リアルタイムでの混雑状況の可視化など、より効率的なサービス提供が期待される。大阪・関西万博での実績を基に、今後の大規模イベントにおける物流インフラのモデルケースとなることが期待できるのだ。