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ロームのEcoSiCがコーセルの3.5kW出力AC-DC電源ユニットに採用、産業機器の電源効率化に貢献

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

ロームのEcoSiCがコーセルの3.5kW出力AC-DC電源ユニットに採用、産業機器の電源効率化に貢献

PR TIMES より


記事の要約

  • ロームのEcoSiC製品がコーセルのAC-DC電源ユニットに採用
  • HFA/HCAシリーズで最大94%の高効率動作を実現
  • 世界各国の3相電源に対応し産業機器の高効率化に貢献

ロームのEcoSiCがコーセルの3.5kW出力AC-DC電源ユニットに採用

ローム株式会社は、EcoSiC製品であるSiC MOSFETとSiCショットキーバリアダイオードが、コーセル株式会社の3.5kW出力AC-DC電源ユニット「HFA/HCAシリーズ」に採用されたことを2024年10月23日に発表した。強制空冷タイプの「HFAシリーズ」と伝導放熱タイプの「HCAシリーズ」の両方にロームのSiCパワーデバイスが搭載され、最大94%の高効率動作を実現している。[1]

HFA/HCAシリーズは世界各国の電源事情に対応可能なワイド入力を実現しており、200VACから480VACまでの広範な入力電圧に対応することができる。産業機器分野においてMRIやCO2レーザー機など、様々な大電力を扱うアプリケーションの電源として活用が期待されている。

コーセルは2023年よりHCAシリーズの量産と出荷を開始しており、HFAシリーズについては2024年から量産と出荷を開始している。出力電圧は48Vモデルと65Vモデルを用意しており、使用環境に応じて最適なモデルを選択することが可能だ。

HFA/HCAシリーズの主な特徴

項目 詳細
製品名 HFA/HCAシリーズ
出力 3.5kW
最大効率 94%
入力電圧範囲 200VAC~480VAC
出力電圧モデル 48V/65V
冷却方式 強制空冷(HFA)、伝導放熱(HCA)
コーセルの製品詳細はこちら

SiCパワーデバイスについて

SiCパワーデバイスとは、シリコンカーバイド素材を用いた半導体デバイスのことで、従来のシリコンデバイスと比較して優れた特性を持つ次世代パワー半導体である。以下のような特徴が挙げられる。

  • 高温・高周波・高電圧環境での優れた性能
  • 低損失での電力変換が可能
  • 高い電力密度を実現

SiCパワーデバイスはMRIやCO2レーザー機などの産業機器において、電源の高効率化に大きく貢献する重要なデバイスである。コーセルのHFA/HCAシリーズでは、ロームのSiC MOSFETとSiC SBDを採用することで、3.5kWという大電力出力でありながら94%という高い効率を実現している。

EcoSiC搭載電源ユニットに関する考察

ロームのEcoSiCをHFA/HCAシリーズに採用したことで、産業機器向け電源の高効率化が大きく前進することが期待される。特に200VACから480VACまでのワイド入力に対応することで、世界各国の電源事情に柔軟に対応できる点は、グローバル展開を目指す企業にとって大きなメリットとなるだろう。

一方で、SiCパワーデバイスの普及に向けては、コストダウンや生産体制の拡充といった課題が残されている。今後は更なる技術革新による性能向上とコスト低減の両立が求められており、産業機器分野での採用拡大に向けた取り組みが重要になってくるだろう。

次世代パワー半導体としてのSiCの可能性は非常に高く、今後も様々な産業分野での活用が期待される。特に大電力を扱う産業機器分野において、SiCパワーデバイスを搭載した電源ユニットの需要は着実に増加していくと予測される。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「ロームのEcoSiC™がコーセル株式会社の3.5kW出力AC-DC電源ユニット「HFA/HCAシリーズ」に採用 | ローム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000062988.html, (参照 24-10-24).

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