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【CVE-2024-49856】Linux Kernelに無限ループの脆弱性が発見、複数バージョンに影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Linux Kernelに無限ループの脆弱性が発見
  • DoS状態を引き起こす可能性のある深刻な問題
  • 複数バージョンのLinux Kernelが影響を受ける

Linux Kernel 5.13-6.11.2の無限ループ脆弱性

LinuxのLinux Kernelにおいて無限ループに関する脆弱性が発見され、2024年10月25日に情報が公開された。この脆弱性は【CVE-2024-49856】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは無限ループ(CWE-835)に分類され、CVSSスコアは5.5(警告)となっている。[1]

この脆弱性は攻撃元区分がローカルであり、攻撃条件の複雑さは低く、攻撃に必要な特権レベルは低いという特徴がある。利用者の関与は不要であり、影響の想定範囲に変更はないが、可用性への影響が高いと評価されており、機密性や完全性への影響はないとされている。

影響を受けるバージョンは、Linux Kernel 5.13以上5.15.168未満、5.16以上6.1.113未満、6.2以上6.6.54未満、6.7以上6.10.13未満、6.11以上6.11.2未満となっている。この脆弱性に対してベンダーからは正式な対策が公開されており、Kernel.orgのgitリポジトリにパッチが提供されている。

Linux Kernelの無限ループ脆弱性の詳細

項目 詳細
CVSSスコア 5.5(警告)
脆弱性タイプ 無限ループ(CWE-835)
影響を受けるバージョン Linux Kernel 5.13-6.11.2の複数バージョン
攻撃条件 ローカル、攻撃条件の複雑さ低、特権レベル低
想定される影響 サービス運用妨害(DoS)状態

無限ループについて

無限ループとは、プログラムの実行において特定の処理が永続的に繰り返される状態を指す現象であり、以下のような特徴が挙げられる。

  • プログラムの終了条件が適切に設定されていない
  • システムリソースを過剰に消費する可能性がある
  • サービス運用妨害(DoS)の原因となりうる

Linux Kernelにおける無限ループの脆弱性は、SGX NUMA node検索時のデッドロックに起因する問題であり、システムの安定性に重大な影響を与える可能性がある。ベンダーから提供されたパッチでは、この問題に対処するためのコード修正が実施されており、影響を受けるバージョンのユーザーは速やかな対応が推奨される。

Linux Kernelの脆弱性に関する考察

Linux Kernelの無限ループ脆弱性は、攻撃条件の複雑さが低く特権レベルも低いため、比較的容易に攻撃が実行できる可能性があることが懸念される。この脆弱性がDoS状態を引き起こす可能性があることから、特に重要なシステムやサービスを運用している環境では、早急なパッチ適用が必要となるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、コードレビューの強化やセキュリティテストの拡充が求められる。特にNUMA関連の処理については、デッドロックやリソース競合の観点から、より慎重な実装と検証が必要となるだろう。

また、Linux Kernelのバージョン管理と脆弱性対応の体制についても見直しが必要かもしれない。複数のバージョンが並行して維持されている状況で、効率的なセキュリティパッチの適用と品質保証を両立させる仕組みの構築が望まれる。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-011109 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-011109.html, (参照 24-10-26).

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