THKが半導体製造装置向け新型免震台を開発、中小地震から大地震まで幅広く対応し生産性向上に貢献
PR TIMES より
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記事の要約
- THKが半導体製造装置向け新型免震台を開発
- 中小地震から大地震まで幅広く対応可能
- 二段階可動方式による新機構を採用
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THKの縦型炉用新型免震台の開発と受注開始
THK株式会社は半導体製造装置の地震対策として、中小地震から大地震まで幅広く対応可能な「縦型炉用新型免震台」を開発し、2024年10月より受注を開始した。新型免震台は従来の大地震対策に加え、発生頻度が高い中小地震によるウェハーの欠陥低減にも対応しており、半導体業界からのニーズに応える製品となっている。[1]
縦型炉用新型免震台は二段階可動方式を採用しており、特定の可動域を超えると免震性能が切り替わる特性を持つことで、揺れの大きさに応じた個別の免震性能を発揮することが可能となった。支承ユニットは鋼製フレームとプレートで連結する構造を採用し、搭載する縦型炉の形状や仕様に合わせた柔軟な設計が可能だ。
また、THKは減衰・復元機構、免震性能切替機構の有無で3種類の支承ユニットをラインナップしており、各支承ユニットの組み合わせにより最適な性能を発揮する免震台を構成することができる。直動案内の技術を応用した免震製品の実績を活かし、顧客のニーズに合わせた地震対策を提案している。
縦型炉用新型免震台の特長まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
対応地震規模 | 中小地震(震度3~5弱)、大地震(震度5強以上) |
主な機能 | 二段階可動方式、免震性能切替機構 |
設計特徴 | 支承ユニットの複数配置、鋼製フレームとプレートによる連結構造 |
支承ユニット種類 | 減衰機構、復元機構、免震性能切替機構の有無で3種類 |
主な効果 | ウェハーの欠陥低減、縦型炉本体と石英パーツの保全 |
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免震性能切替機構について
免震性能切替機構とは、地震の揺れの大きさに応じて免震装置の性能を自動的に切り替える仕組みのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 特定の可動域を超えると免震性能が自動的に切り替わる
- 中小地震と大地震で異なる免震性能を発揮
- 地震発生後の短期間での生産再開に貢献
THKの新型免震台に搭載された免震性能切替機構は、従来型免震台よりも低い加速度で起動する特性を持ち、中小地震ではウェハーの欠陥低減に、大地震では装置本体の保護に効果を発揮する。この二段階可動方式により、幅広い地震動に対して最適な免震性能を提供することが可能となった。
縦型炉用新型免震台に関する考察
THKの新型免震台は、従来の大地震対策に加えて中小地震への対応を実現したことで、半導体製造装置の稼働率向上に大きく貢献する可能性がある。特に発生頻度が高い中小地震によるウェハーの欠陥低減は、生産効率の向上と品質管理の両面で重要な意味を持つだろう。
一方で、新型免震台の導入にあたっては、既存の製造ラインとの互換性や設置スペースの確保、導入コストなどが課題となる可能性がある。これらの課題に対しては、THKが提供する支承ユニットの柔軟な組み合わせと、顧客仕様に合わせたカスタマイズ対応が重要な解決策となるだろう。
今後は免震性能のさらなる向上に加え、IoTセンサーとの連携による地震データの収集や分析、予知保全機能の追加など、より高度な機能の実装が期待される。半導体製造装置の安定稼働は産業全体に影響を与える重要な課題であり、新型免震台の進化が注目される。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「【THK株式会社】半導体製造装置(縦型炉)向けの地震対策に、新型免震台の受注を開始 | THK株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000069594.html, (参照 24-10-31).
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