経済

ECONOMY

公開：2024-10-31

PayPayが台湾の主要キャッシュレス決済3サービスと新規連携、訪日台湾人の利便性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• PayPayが台湾の3つのキャッシュレス決済サービスと連携開始
• iPASS MONEYは10月29日から利用可能に
• Plus PayとiCash Payは後日連携予定

PayPayが台湾の主要キャッシュレス決済サービスと新規連携

PayPay株式会社は2024年10月29日より、全国のPayPay加盟店において台湾の主要キャッシュレス決済サービス「iPASS MONEY」「Plus Pay」「icash Pay」との連携を順次開始することを発表した。台湾における延べ2,300万人以上のユーザーが日本のPayPay加盟店で決済できるようになる重要な取り組みである。^[1]

PayPayはこれまでも台湾の「JKO Pay」「PXPay Plus」「E.SUN Wallet」と連携しており、新たな3サービスの追加によって合計6つの台湾キャッシュレス決済サービスとの接続が実現する。訪日台湾人の利便性向上とPayPay加盟店における海外観光客対応の効率化が期待できるだろう。

日本政府観光局の統計によると2024年1月から8月の訪日台湾人数は411.5万人で韓国と中国に次ぐ3位となっている。2024年4月から6月の訪日外国人旅行消費額でも台湾は3位を記録しており、台湾からの観光需要の取り込みが加速している。

台湾キャッシュレス決済サービスの連携状況まとめ

HIVEXネットワークについて

HIVEXネットワークとは、キャッシュレス決済事業者間の相互運用性を実現する基盤システムのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 共通のビジネスルールとシステム統合を提供
• 中立的なブランドによる高い拡張性
• 国境を越えた決済を可能にする

PayPayはHIVEXネットワークを通じて新たな台湾の決済サービスと連携することで、より多くの訪日台湾人に便利な決済手段を提供することが可能となった。HIVEXネットワークの活用により、PayPay加盟店は言語の異なる海外からの観光客にもスムーズな決済サービスを提供できるようになっている。

PayPayの台湾キャッシュレス決済連携に関する考察

PayPayによる台湾の主要キャッシュレス決済サービスとの連携拡大は、インバウンド需要の取り込みを目指す加盟店にとって大きな追い風となることが予想される。特に訪日外国人旅行消費額で3位を記録する台湾からの観光客に対し、母国で使い慣れた決済手段を提供できることは、加盟店の売上向上に直結するだろう。

一方で、複数の決済サービスに対応することによる店舗スタッフの教育や、システムトラブル時の対応など、新たな運用課題が発生する可能性も考えられる。PayPayには加盟店向けのサポート体制をより一層充実させ、スムーズな決済環境の整備を期待したい。

将来的には台湾以外のアジア諸国の決済サービスとの連携も視野に入れることで、より幅広い訪日外国人に対応できる決済プラットフォームとしての価値を高めていく必要がある。特に東南アジアからの観光客増加を見据えた戦略的な提携展開が求められるだろう。

参考サイト

1. ^ PayPay. 「PayPay、新たに台湾のキャッシュレス決済サービス「iPASS MONEY」「Plus Pay」「icash Pay」と連携 | PayPay株式会社」. https://about.paypay.ne.jp/pr/20241029/01/, (参照 24-10-31).

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