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モリサワが新書体「UD学参丸ゴシック」を発表、教育現場での活用に期待

text: XEXEQ編集部


記事の要約

  • モリサワが新書体「UD学参丸ゴシック」を発表
  • 2024年8月6日より提供開始予定
  • 教科書・教材用に開発された丸ゴシック体

モリサワの新書体「UD学参丸ゴシック」の特徴と提供開始

株式会社モリサワは、2024年8月6日より新書体「UD学参丸ゴシック」の提供を開始すると発表した。この新書体は、教科書・教材のために開発された丸ゴシック体であり、全ての和文の文字が文部科学省の学習指導要領の字形に準拠している。読み書きに困難さのある児童・生徒を含む多くの子どもたちの学習支援を目的としているのだ。[1]

「UD学参丸ゴシック」の特徴として、漢字やかなが大きく見えるように設計されており、お年寄りやロービジョンの方の読み間違いを減らす工夫が施されている。英数字については、ロービジョンの方へのヒアリングを踏まえ、読み間違えにくさに焦点を当てた丸ゴシックの形状が採用されたのである。

福岡教育大学での学生約273名を対象としたアンケート調査では、4割以上の学生が「UD学参丸ゴシック」を最も英数字の形がはっきりわかる書体と回答した。この新書体は、MORISAWA BIZ+およびMORISAWA BIZ+ 公共団体向けUDフォントプランを通じて利用可能となる。教育現場での活用が期待されるだろう。

和文字 英数字 提供開始日 利用可能なサービス
特徴 学習指導要領準拠 読み間違えにくい形状 2024年8月6日 MORISAWA BIZ+
対象者 児童・生徒全般 ロービジョンの方 一般ユーザー 公共団体
デザイン 大きく見やすい 丸ゴシック形状 - -
ウェイト R、B、H R、B、H - -

UDフォントについて

UDフォントとは、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた書体のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 可読性と視認性の向上を重視したデザイン
  • 文字の形状や太さの調整による識別性の改善
  • 年齢や視力に関わらず、幅広い層に対応

UDフォントは、通常のフォントと比較して文字の形状や太さ、間隔などが細かく調整されており、読み間違いを減らすことを目的としている。特に高齢者や弱視の方、学習障害を持つ人々にとって有効であり、教育現場や公共施設での利用が増加している。デジタルデバイスの普及に伴い、画面上での可読性向上にも貢献しているのだ。

UD学参丸ゴシックの教育現場への影響に関する考察

UD学参丸ゴシックの導入により、教育現場での情報アクセシビリティが大幅に向上する可能性がある。特に、読み書きに困難を抱える児童・生徒にとって、学習材料の理解がしやすくなることで学習意欲の向上につながるだろう。しかし、新しい書体の導入には教材の再制作やデジタル化など、一定のコストと時間がかかることが予想される。

今後、UD学参丸ゴシックの活用範囲が拡大されることで、教育のデジタル化やインクルーシブ教育の推進にも影響を与える可能性がある。例えば、オンライン学習プラットフォームやデジタル教科書への採用が進めば、場所や時間を問わず、より多くの学習者にアクセシブルな教育コンテンツを提供できるようになるだろう。また、特別支援教育の現場でも、個々の学習者のニーズに合わせたカスタマイズが容易になる可能性もある。

一方で、UD学参丸ゴシックの普及に伴い、従来の書体との併用や使い分けに関する新たなガイドラインの策定が必要となるかもしれない。教育関係者や設計者、出版社などが協力して、効果的な活用方法を模索し、実証研究を重ねていくことが重要だ。将来的には、AI技術との融合により、個々の学習者の特性に応じて最適な書体を動的に生成・提供するシステムの開発なども期待されるだろう。

参考サイト

  1. ^ モリサワ. 「モリサワ より多くの方に読みやすく学習を支援する新書体「UD学参丸ゴシック」を8月6日提供開始 | ニュース&プレスリリース | 企業情報 | 株式会社モリサワ」. https://www.morisawa.co.jp/about/news/10870, (参照 24-08-02).

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