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【CVE-2024-45402】picotlsにDouble Free脆弱性が発見、任意のコード実行のリスクが浮上

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • picotlsにDouble Free脆弱性が発見される
  • 暗号化ライブラリのメモリ管理に関する深刻な問題
  • 任意のコード実行につながる可能性がある脆弱性

picotlsのDouble Free脆弱性

h2o社が開発するTLSプロトコルライブラリpicotlsにおいて、偽装されたTLSハンドシェイクメッセージを解析する際に深刻な脆弱性が発見された。この脆弱性は【CVE-2024-45402】として識別され、2024年10月11日に公開されており、特定の状況下で同じメモリ領域を二重に解放してしまう問題が確認されている。[1]

脆弱性の影響を受けるバージョンは、コミット9b88159ce763d680e4a13b6e8f3171ae923a535dより前のすべてのバージョンとなっている。mallocの実装とクリプトバックエンドの種類によっては、この二重解放の問題がuse-after-freeシナリオにつながり、任意のコード実行を許してしまう危険性が存在するのだ。

NVDによる評価では、この脆弱性のCVSSスコアは8.6(High)と高い深刻度が付与されている。攻撃者は特別な権限や利用者の操作を必要とせずにリモートから攻撃可能であり、機密性と完全性に対して低レベルの影響、可用性に対して高レベルの影響があると判断されている。

picotlsの脆弱性詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-45402
影響を受けるバージョン 9b88159ce763d680e4a13b6e8f3171ae923a535d以前
脆弱性の種類 Double Free (CWE-415)
CVSSスコア 8.6 (High)
攻撃条件 リモートからの攻撃が可能、認証不要
影響 任意のコード実行の可能性、サービス停止

Double Freeについて

Double Freeとは、既に解放されたメモリ領域を再度解放しようとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • メモリ管理における重大な実装ミス
  • プログラムのクラッシュや予期せぬ動作の原因
  • 悪用されると任意のコード実行が可能

picotlsにおけるDouble Free脆弱性は、TLSハンドシェイクメッセージの解析処理で発生する深刻な問題となっている。mallomの実装によってはプロセスの異常終了で済むケースもあるが、特定の条件下では攻撃者による任意のコード実行を許してしまう可能性があるため、早急な対応が必要だ。

picotlsの脆弱性に関する考察

TLSライブラリにおけるメモリ管理の脆弱性は、暗号化通信全体の信頼性を損なう重大な問題となっている。特にpicotlsは複数の暗号化バックエンドをサポートする柔軟な設計を持つため、各バックエンドとの連携部分でのメモリ管理には細心の注意を払う必要があるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、メモリ管理に関する厳格なコードレビューとテストの強化が求められる。特にTLSハンドシェイク処理のような複雑な状態遷移を伴う部分では、メモリの確保と解放のタイミングを慎重に制御する仕組みの導入が望ましいだろう。

また、オープンソースプロジェクトとしてのpicotlsには、セキュリティ研究者やコントリビューターによる継続的なコードレビューと脆弱性診断が不可欠だ。コミュニティ全体でセキュリティ意識を高め、より堅牢なTLSライブラリの実現を目指すべきである。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-45402, (参照 24-11-14).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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