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三菱電機がxEV用SiC-MOSFETチップを開発、電動車両の航続距離延伸と電費改善に貢献

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

三菱電機がxEV用SiC-MOSFETチップを開発、電動車両の航続距離延伸と電費改善に貢献

PR TIMES より


記事の要約

  • 三菱電機がxEV用SiC-MOSFETチップのサンプル提供開始
  • トレンチ型構造採用で電力損失を約50%低減
  • 独自の製造プロセスで長期品質安定性を実現

三菱電機のxEV用SiC-MOSFETチップによる電動車両の性能向上

三菱電機は電気自動車やプラグインハイブリッド車などの電動車向けのxEV用SiC-MOSFETチップのサンプル提供を2024年11月14日から開始する予定だ。このチップは標準仕様のパワー半導体として初めて市場に供給され、多様化するxEV用インバーターに対応することが可能となった。[1]

三菱電機はトレンチ型SiC-MOSFETに独自構造を採用することで従来のプレーナー型と比較して電力損失を約50%低減し、インバーターの性能向上を実現することが可能となった。独自のゲート酸化膜製法などの製造プロセス技術により、オン抵抗などの変動を抑制し長期使用における品質安定性を確保している。

三菱電機は1997年からxEV用パワー半導体モジュールの量産を開始し、ヒートサイクル耐性等の信頼性向上やインバーター小型化に向けた課題を解決してきた実績を持つ。2024年3月にはT-PMを搭載した小型化を実現したxEV用パワー半導体モジュール「J3シリーズ」のサンプル提供も開始している。

xEV用SiC-MOSFETチップの主な特長

項目 詳細
構造 トレンチ型SiC-MOSFET(独自構造採用)
電力損失 従来比約50%低減
主な技術 独自のゲート酸化膜製法、微細化技術の活用
品質特性 長期使用における電力損失やオン抵抗の変動を抑制
サンプル提供開始 2024年11月14日
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SiC-MOSFETについて

SiC-MOSFETとは、炭化ケイ素を材料とした金属酸化膜半導体電界効果トランジスタのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 高耐圧・低損失を実現する次世代パワー半導体
  • 従来のSiデバイスと比べて電力変換効率が高い
  • 高温動作が可能で冷却システムを簡素化できる

SiC-MOSFETはトレンチ型構造とプレーナー型構造の2種類があり、トレンチ型はウエハの表面から溝を掘りゲート電極を埋め込んだ構造となっている。三菱電機は独自構造のトレンチ型SiC-MOSFETを採用することで、xEV用インバーターの電力損失を大幅に低減し航続距離の延伸や電費の改善を実現することが可能となった。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「パワー半導体「xEV用SiC-MOSFETチップ」サンプル提供開始 | 三菱電機株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000192.000120285.html, (参照 24-11-14).

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