大林組がカーボンデザイナー E-CO BUILDERを開発、建築計画初期段階でのCO2排出量とコスト比較が可能に
PR TIMES より
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記事の要約
- 大林組がカーボンデザイナー E-CO BUILDERを開発
- 建物計画初期段階でCO2排出量削減効果とコストを比較可能
- 建築仕様や設備仕様の詳細設定に対応
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大林組の新システムによってカーボンニュートラル実現に向けた建築計画が効率化
株式会社大林組は建物計画の初期段階でCO2排出量削減効果とコストの増減率を瞬時に比較検証できるシステム「カーボンデザイナー E-CO BUILDER」を2024年11月14日に発表した。このシステムは計画初期段階における同社のCO2排出量予測システム「カーボンデザイナー」と建築物省エネ化設計ツール「ZEB Ready簡易評価システム」を連携させて開発されたものである。[1]
カーボンデザイナー E-CO BUILDERは建築仕様として建築物のメインファサード方向やガラス種別、庇の有無、躯体の仕様などを詳細に設定することが可能になった。また設備仕様では空調仕様や換気、照明、給湯に加えて太陽光発電といった創エネ設備の有無まで設定できるようになっている。
シミュレーション結果は建設時と建築物運用時のCO2排出量の削減効果、建設時のコスト、運用時の年間コスト、BEI値として表示される仕組みとなっている。各種仕様の設定変更によって瞬時にシミュレーション結果が算出され、様々なパターンでの検討が可能になることで、顧客の事業計画に基づいた迅速な方針決定を支援する。
カーボンデザイナー E-CO BUILDERの機能まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
建築仕様設定 | メインファサード方向、ガラス種別、庇の有無、躯体仕様 |
設備仕様設定 | 空調、換気、照明、給湯、太陽光発電 |
シミュレーション結果 | CO2排出量削減効果、コスト、BEI値 |
対象建物 | オフィスビル |
今後の展開 | 適用建物用途の拡大、カーボンニュートラルソリューションの拡充 |
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BEI値について
BEI値とは建築物のエネルギー性能を評価する指標で、基準となる建築物と比較した設計建築物の一次エネルギー消費量の比率を示している。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 数値が低いほど省エネルギー性能が高い
- 基準建築物との相対的な評価が可能
- 建築物の環境性能を客観的に把握できる
カーボンデザイナー E-CO BUILDERではBEI値をシミュレーション結果の一つとして表示することで、建築物の省エネルギー性能を定量的に評価することが可能になった。この機能により、建築主は計画段階で建物の環境性能を具体的に把握し、より効果的な省エネ投資の判断を行うことができる。
カーボンデザイナー E-CO BUILDERに関する考察
カーボンデザイナー E-CO BUILDERの導入により、建築計画の初期段階から具体的な省エネ効果とコストを把握できることは、建築主の意思決定を大きく支援する要素となるだろう。特に2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、建設時と運用時の両面でCO2排出量削減を検討できる点は画期的である。
現状ではオフィスビルのみを対象としているため、今後は商業施設や工場、住宅などへの展開が課題となってくる可能性が高い。また、シミュレーション結果の精度向上や、より詳細な設定オプションの追加なども検討が必要になってくるだろう。
今後はAIやビッグデータを活用した予測精度の向上や、他社のシステムとの連携による総合的な建築計画支援ツールへの発展が期待される。また、カーボンニュートラルに向けた新技術や新材料が開発された際の迅速な反映も重要な課題となるだろう。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「建物計画の初期段階でCO2排出量削減効果とコストを比較検証できる「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」を開発 | 株式会社大林組のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000118168.html, (参照 24-11-15).
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