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公開：2024-11-16

ASTRA FOOD PLANがJapan Inclusive Ventures Labに採択、アップサイクルフード市場でのグローバル展開へ向け2,500万円の出資を獲得

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ASTRA FOOD PLANがJapan Inclusive Ventures Labに採択
• アップサイクルフードブランド「ぐるりこ」の展開開始
• 2025年2月に海外でのDemo Dayピッチを予定

フードテックベンチャーASTRA FOOD PLANの新展開と食品ロス削減への取り組み

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、スタートアップ伴走プログラム「Japan Inclusive Ventures Lab」の採択企業としてASTRA FOOD PLANを2024年11月15日に発表した。採択企業は2社のみで、約半年間の伴走支援および2,500万円の出資を受けることが決定している。^[1]

ASTRA FOOD PLANは過熱水蒸気技術を用いた食品乾燥装置「過熱蒸煎機」を開発・販売するフードテックベンチャーとして知られており、食品工場の野菜端材や規格外農作物を有効活用する取り組みを展開している。アップサイクルフードの自社ブランド「ぐるりこ」の立ち上げにより、食品ロス削減に向けた新たな一歩を踏み出すことになった。

年間約2,000万トンにも及ぶ「かくれフードロス」の削減に向けて、過熱蒸煎機による食品廃棄物の有効活用を推進している。第一弾商品として発売された「タマネギぐるりこ」は、楽天の調味料部門で日販1位を獲得するなど、市場での高い評価を得ることに成功している。

過熱蒸煎機の特徴まとめ

かくれフードロスについて

かくれフードロスとは、一般的な食品ロスには含まれない野菜の芯や皮、規格外農作物などの未利用資源を指す食品廃棄物のことである。以下のような特徴がある。

• 年間2,000万トンの大規模な廃棄量
• 従来の食品ロスの約4倍の規模
• 食品工場や農業現場で日常的に発生

環境省の調査では一般的な食品ロスが年間約472万トンであるのに対し、かくれフードロスを含む食品由来の廃棄物は2,531万トンに達している。ASTRA FOOD PLANは過熱蒸煎機を活用することで、従来は廃棄されていたこれらの資源を付加価値の高い食材として再生することに成功した。

ASTRA FOOD PLANの事業展開に関する考察

ASTRA FOOD PLANの過熱蒸煎機技術は、食品ロス削減という社会課題に対する革新的なソリューションとなる可能性を秘めている。特に従来の熱風乾燥と比較して135倍の香り強度を実現した技術力は、食品加工業界に新たな可能性をもたらすことが期待できるだろう。

一方で、事業拡大に伴う原料の安定供給体制の構築や、商品ラインナップの拡充による製造コストの上昇が今後の課題として考えられる。過熱蒸煎機の導入コストや運用面での課題を克服し、より多くの食品メーカーや農業生産者との連携を強化することが、事業の持続的な成長には不可欠だ。

新たな市場の開拓においては、海外展開を見据えた商品開発とブランディング戦略の確立が重要となるだろう。2025年2月に予定されているDemo Dayでのピッチを通じて、グローバルな視点での事業展開と投資家からの支援獲得が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「三菱UFJモルガン・スタンレー証券が展開するスタートアップ伴走プログラム「Japan Inclusive Ventures Lab」にASTRA FOOD PLANが採択 | ASTRA FOOD PLAN株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000099210.html, (参照 24-11-16).

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