オムロンフィールドエンジニアリングと東京センチュリーがFIT売電保証サービスを開始、初期費用ゼロで太陽光発電の売電ロスを補填

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

OFEが初期費用ゼロのFIT売電保証サービスを開始
FIP制度への移行と蓄電池設置で売電ロスを補填
SPC「九州蓄電サービス合同会社」を通じてサービス提供

OFEと東京センチュリーのFIT売電保証サービス開始

オムロンフィールドエンジニアリング株式会社と東京センチュリー株式会社は、2024年11月19日に太陽光発電の出力抑制によるFIT売電ロスを補填する「FIT売電保証サービス」の提供を開始した。九州エリアを中心に出力抑制が増加しており、FIT発電事業者の売電ロスが拡大する中での新サービス展開となったのだ。^[1]

新サービスでは初期費用・ランニングコストゼロでFIP制度への移行および併設型蓄電池を設置することが可能になり、出力抑制によるFIT売電ロスを補填することでFIT同様の収入が保証される仕組みとなった。発電した電力の売買も代行されるため、発電事業者の負担が大幅に軽減されるだろう。

本サービスの運営・管理においては、OFEの親会社であるOSSと東京センチュリーが共同出資するSPCである九州蓄電サービス合同会社を通じて提供される。両社は本サービスを通じて持続可能な循環型社会およびカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを強化していくのだ。

FIT売電保証サービスの特徴まとめ

項目	詳細
コスト	初期費用・ランニングコストゼロ
主なサービス内容	FIP制度への移行支援、併設型蓄電池の設置
対象	高圧FIT太陽光発電所を保有する発電事業者
運営体制	九州蓄電サービス合同会社（OSSと東京センチュリーの共同出資SPC）
サービス特徴	売電ロスの補填、FIT同様の収入保証、電力売買の代行

FIP制度について

FIP制度とは「Feed-in Premium」の略称であり、再生可能エネルギーの普及促進を目的とした制度のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

市場売電価格に一定のプレミアムが付与される仕組み
2022年4月より開始された新制度
事業者の投資インセンティブを促進する効果

FIP制度は従来のFIT制度と異なり、再生可能エネルギーを固定価格で買い取るのではなく、発電事業者が市場で売電した際の価格に一定の補助額を上乗せする形で支援を行う。このような仕組みによって、再生可能エネルギーの更なる普及促進と市場メカニズムの活用を両立させることが期待されている。

FIT売電保証サービスに関する考察

FIT売電保証サービスの導入により、発電事業者は初期投資の負担なく出力抑制によるリスクを軽減することが可能になった。特に九州エリアでは出力抑制が増加傾向にあり、発電事業者の収益に大きな影響を与えているが、本サービスによってFIT同様の収入が保証されることは大きな安心材料となるだろう。

一方で、今後は気候変動や電力需要の変動により出力抑制の頻度が更に増加する可能性もある。蓄電池の性能向上や制御技術の発展により、より効率的な電力需給調整が可能になることが期待されるが、サービス提供側の収益性と発電事業者の利益のバランスが課題となるだろう。

再生可能エネルギーの普及促進には、技術革新だけでなく新たなビジネスモデルの創出も重要な要素となる。本サービスを皮切りに、より多様な選択肢が市場に登場することで、持続可能な再生可能エネルギー市場の形成が進むことが期待される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「太陽光発電の出力抑制によるFIT売電ロスを補填する初期費用・ランニングコストゼロの「FIT売電保証サービス」開始について | オムロンフィールドエンジニアリング株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000117540.html, (参照 24-11-20).

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