The Linux FoundationとJASAが組込みソフトウェアエンジニア育成で協業、2025年度に向けて包括的な教育プログラムを展開

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

The Linux FoundationとJASAが教育分野で協業開始
組込みソフトウェアエンジニアの育成とスキル向上が目的
2025年度に向けて段階的にプログラムを展開予定

The Linux FoundationとJASAの教育分野における包括的な協業計画

The Linux FoundationとJASAは2024年11月19日、国内における組込みソフトウェアエンジニアの育成とスキル向上を目的とした教育分野での協業を発表した。現代の組込みシステム開発においては、クラウドからエッジまでの一気通貫のコネクティビティやサイバーセキュリティ対策など、幅広い機能への対応が必須となっている。^[1]

JASAは長年にわたり組込みソフトウェアエンジニアの育成と認定に尽力し、年間2,000-3,000人もの技術者教育を実施してきた実績がある。一方でThe Linux Foundationは、Linuxを中心としたOSSに関する豊富な知識と経験を有しており、両者の強みを活かした新たな育成スキームの構築が期待される。

両組織は覚書を締結し、トレーニングプログラムと認定試験の共同開発を進めることで合意に至った。The Linux Foundationが持つLinuxおよびOSS関連の専門知識と、JASAの組込みシステム技術に特化した教育プログラムおよび産学官連携のノウハウを融合させることで、より実践的な人材育成を目指している。

協業プログラムの展開スケジュール

時期	主な施策
2024年11月	MoU締結
2025年3月	教育プログラムの設計・一部開始
2025年度	トレーニングプログラムの展開開始
2025年度	認定試験の開始

組込みシステムについて

組込みシステムとは、特定の機能を実現するために機器に組み込まれるコンピュータシステムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

特定の目的に特化した制御を行うコンピュータシステム
家電製品や産業機器など様々な製品に搭載
高い信頼性と安定性が要求される

現代の組込みシステム開発では、IoTの普及に伴いクラウドとの連携やセキュリティ対策が重要となっている。The Linux FoundationとJASAの協業により、こうした最新のニーズに対応できる技術者の育成が期待される。

The Linux FoundationとJASAの協業に関する考察

本協業における最大の利点は、両組織の専門性が相互補完的な関係にある点である。JASAが持つ組込みシステムの教育ノウハウとThe Linux Foundationのオープンソースソフトウェアに関する専門知識を組み合わせることで、より実践的な技術者育成プログラムの実現が可能になるだろう。

一方で課題として、急速に進化するテクノロジーに対応したカリキュラムの継続的な更新が必要となる可能性がある。プログラムの展開後も、産業界のニーズを適切に把握し、教育内容に反映させていく仕組みづくりが重要になってくるだろう。

将来的には、本協業を通じて育成された技術者が日本の組込みソフトウェア産業の競争力向上に貢献することが期待される。特に自動運転技術やIoTなど、今後さらなる発展が見込まれる分野において、高度な専門性を持つ技術者の存在は不可欠だ。

参考サイト

^ PR TIMES. 「The Linux Foundationと組込みシステム技術協会、組込みソフトウェアエンジニアの育成とスキル向上を目的に教育分野で協業 | The Linux Foundation Japanのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000324.000042042.html, (参照 24-11-20).

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