楽天ヘルスケアヨヤクスリが処方薬の自宅配送に対応、オンライン服薬指導で利便性向上

text: XEXEQ編集部

記事の要約
楽天ヘルスケアヨヤクスリの機能拡充
楽天ヘルスケアヨヤクスリの新機能まとめ
オンライン服薬指導について
楽天ヘルスケアヨヤクスリの今後に関する考察
参考サイト

記事の要約

楽天がヨヤクスリで処方薬の自宅配送開始
オンライン服薬指導で薬局来店不要に
薬局受取予約と自宅配送を選択可能に

楽天ヘルスケアヨヤクスリの機能拡充

楽天グループ株式会社は、処方薬の受け取りを効率化するアプリ「楽天ヘルスケアヨヤクスリ」に新機能を追加し、2024年8月8日に発表した。この新機能により、ユーザーはオンラインでの服薬指導を受けることで、薬局に行かずに処方薬を自宅で受け取ることが可能となった。アプリの利便性が大幅に向上し、医療サービスのデジタル化が一歩前進したと言える。^[1]

「楽天ヘルスケアヨヤクスリ」は2024年4月から提供が開始され、7月末時点で全国約5,000軒の調剤薬局に対応している。ユーザーは薬局での処方薬受け取り予約ができ、処方せんまたは電子処方せん引き換え番号の画像をアップロードし、受取日時を選択するだけで簡単に予約が完了する。オンライン決済にも対応しているため、指定した日時に薬局を訪れるだけでスムーズに処方薬を受け取ることができる。

今回の機能拡充により、ユーザーは健康状態や予定に合わせて、アプリ上で処方薬の受け取り方法を選択できるようになった。自宅配送を希望する場合、アプリから処方せんの提出方法を選び、必要事項を入力してオンライン服薬指導を予約する。指定した日時にアプリ上で服薬指導を受けた後、処方薬が自宅に届けられる仕組みだ。

楽天ヘルスケアヨヤクスリの新機能まとめ

	薬局受取	自宅配送
処方せん提出方法	アプリ上で画像アップロード	アプリ上で画像アップロード
服薬指導	薬局での対面指導	アプリ上でのオンライン指導
受取方法	指定日時に薬局で受取	自宅に配送
決済方法	オンライン決済可能	オンライン決済可能
対応薬局数	全国約5,000軒	ヨヤクスリ薬局

オンライン服薬指導について

オンライン服薬指導とは、薬剤師が遠隔で患者に対して薬の説明や注意事項を伝える方法のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

対面での来局が不要で、自宅などから受けられる
ビデオ通話などを利用し、リアルタイムで薬剤師とコミュニケーションが可能
処方薬の受け取りと組み合わせることで、完全非対面での薬の入手が実現

オンライン服薬指導は、新型コロナウイルス感染症の流行を契機に普及が進んだサービスである。患者の利便性向上や感染リスクの低減、薬剤師の業務効率化などのメリットがあり、医療のデジタル化を推進する重要な要素となっている。楽天ヘルスケアヨヤクスリでは、このオンライン服薬指導を自社運営の調剤薬局を通じて提供することで、処方薬の自宅配送サービスを実現している。

楽天ヘルスケアヨヤクスリの今後に関する考察

楽天ヘルスケアヨヤクスリの今後の展開において、個人情報保護やデータセキュリティの強化が課題となる可能性がある。処方薬の情報は極めてセンシティブなデータであり、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクに対する対策が不可欠だ。また、高齢者や技術に不慣れな利用者向けのサポート体制の充実も求められるだろう。

今後追加してほしい機能としては、複数の医療機関や薬局間でのデータ連携が挙げられる。患者の服薬履歴や副作用情報を一元管理し、より安全で効果的な薬物療法を提供できるようになることが期待される。また、AI技術を活用した薬の相互作用チェックや、服薬アドヒアランス向上のためのリマインド機能なども有用だろう。

楽天ヘルスケアヨヤクスリには、医療のデジタル化を牽引する存在としての役割が期待される。全国の調剤薬局との連携拡大や、電子処方せんの普及促進、さらには遠隔医療サービスとの統合など、医療サービスの利便性向上に貢献する可能性を秘めている。ユーザー目線に立った機能改善と、医療機関や規制当局との綿密な連携により、日本の医療DXを加速させる存在となることを期待したい。