ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2024-08-28

HashPortと日立が生体認証Web3ウォレット開発で協業、PBI技術でセキュリティと利便性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• HashPortと日立が生体認証Web3ウォレット開発で協業
• Hash WalletにPBIを組み込み、顔認証で本人確認可能に
• セキュリティとユーザーエクスペリエンスの向上を目指す

HashPortと日立による生体認証Web3ウォレットの開発協業

株式会社HashPortと株式会社日立製作所は、生体認証技術を活用した安心・安全・便利なWeb3ウォレットの社会実装に向けた協業を2024年8月27日に開始した。この協業では、HashPortが提供するWeb3ウォレット基盤Hash Walletに、日立の公開型生体認証基盤PBIを組み込むことで、ユーザーは事前に設定した生体情報の認証により本人確認ができるようになる。^[1]

この取り組みにより、Web3ウォレットを活用した暗号資産取引や、DID・NFT・SBTの利用におけるセキュリティとユーザーエクスペリエンスの向上が期待される。PBIをWeb3ウォレットに組み込むための基盤には、日立の生体認証統合基盤サービスが活用されており、高度なセキュリティ技術と使いやすさを両立させた新しいウォレットの実現を目指している。

Hash Walletは既に大阪・関西万博の公式ウォレットアプリ「EXPO2025デジタルウォレット」をはじめとする複数のプロジェクトの基盤として採用されている。今回の協業により、より安全で使いやすいノンカストディアルウォレットの普及が進むことが期待されており、Web3技術の社会実装に向けた重要なステップとなっている。

生体認証Web3ウォレットの特徴まとめ

PBIを活用した日立の生体認証の詳細はこちら

PBIについて

PBIとは「Public Biometric Infrastructure」の略称で、日立が開発した認証基盤技術のことを指している。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 生体認証とPKI技術の組み合わせによる高度な認証
• 生体情報の一方向性変換によるプライバシー保護
• クラウド上のPBI公開鍵と端末で生成されるPBI秘密鍵の照合方式

PBIは、ユーザーの生体情報を復元できない形に変換してクラウド上に保管するPBI公開鍵を作成する。認証時には、生体情報から本人のみが持つPBI秘密鍵をその都度作成し、対になるPBI公開鍵と照合する仕組みとなっている。この方式により、生体情報の漏洩リスクを最小限に抑えつつ、高度な認証を実現している。

生体認証Web3ウォレットに関する考察

HashPortと日立の協業による生体認証Web3ウォレットの開発は、ブロックチェーン技術の社会実装に向けた重要な一歩となる可能性が高い。特に、従来のパスコード方式に比べて、生体認証によるアクセス管理は、ユーザーの利便性を大幅に向上させつつ、セキュリティレベルも高めることができるという点で注目に値する。

一方で、生体情報の取り扱いに関しては、プライバシーの観点から慎重な対応が求められるだろう。PBIによる一方向性変換や、端末内でのPBI秘密鍵生成など、技術的な対策は講じられているものの、ユーザーの理解と信頼を得るための丁寧な説明と透明性の確保が重要になると考えられる。

今後、この技術が広く普及するためには、様々なWeb3サービスとの連携や、異なるブロックチェーンネットワーク間での相互運用性の確保が課題となるだろう。また、法規制への対応や、国際的な標準化の動きにも注目が集まる。HashPortと日立には、技術開発だけでなく、エコシステムの構築や社会的な受容性の向上にも積極的に取り組むことが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「HashPortと日立、生体認証技術を活用した安心・安全・便利なWeb3ウォレットの社会実装に向けた協業を開始 | 株式会社 日立製作所のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000371.000067590.html, (参照 24-08-28).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ブロックチェーン」に関するコラム一覧「ブロックチェーン」に関するニュース一覧