オープンハウスグループが卵子凍結費用補助を福利厚生に導入、従業員の将来設計とキャリア形成をサポート

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

オープンハウスグループが卵子凍結費用補助を導入
従業員の妊娠・出産・子育てを支援する制度を拡充
グレイスグループと提携し最大40万円まで補助

オープンハウスグループの卵子凍結費用補助制度導入

株式会社オープンハウスグループは2024年8月28日、従業員の卵子凍結費用を補助する新たな福利厚生制度の導入を発表した。この制度は、妊娠適齢期とキャリア形成の時期が重なることの多い女性従業員が若いうちから将来に備えられるよう支援するものだ。2024年10月より、グレイスグループと提携したクリニックでの採卵凍結費用を最大40万円まで補助する。^[1]

この取り組みは、多様な人材を受け入れ結果に報いる組織作りを目指す同社のダイバーシティ推進の一環である。日本産科婦人科学会の調査によると、2021年時点で生まれてくる子どもの11.6人に1人が体外受精によるものとなっており、卵子凍結は将来の妊娠に備える選択肢として注目を集めている。

オープンハウスグループは、費用補助に加えグレイスグループの提携クリニックの専門医による社内研修も実施する予定だ。この研修は女性従業員や女性従業員を部下に持つ男性管理職を対象とし、知識の普及と社内での円滑な運用・協力を促進することを目的としている。

オープンハウスグループの福利厚生制度まとめ

制度名	内容
出産祝金	第1子20万円、第2子30万円、第3子以降100万円
企業主導型保育園	利用可能
育休復帰時の時短勤務	2時間から可能
ベビーシッター費用補助	月30万円まで
卵子凍結費用補助	最大40万円まで
社内研修	妊孕性リテラシー向上のための専門医による研修

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卵子凍結について

卵子凍結とは、将来の体外受精を見据えて自身の未受精卵を凍結保管する技術のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

採卵時とほぼ変わらない出産率を維持できる
若いうちに採卵することが重要
2013年に日本生殖医学会がガイドラインを正式決定

卵子凍結は、実際の結婚・妊娠といったステージに進む前の若い段階から、女性が自分で意思決定をでき、将来に備えることのできる選択肢として注目されている。東京都でも2023年から、採卵凍結や保管にかかる費用の一部助成が行われており、社会的にも認知度が高まっている技術だ。

卵子凍結費用補助制度に関する考察

オープンハウスグループの卵子凍結費用補助制度は、女性従業員のキャリアと妊娠の両立を支援する先進的な取り組みだ。この制度により、女性従業員は将来の選択肢を広げつつ、キャリア形成に集中できるようになるだろう。一方で、制度の利用に対する社内の理解や、プライバシーの保護など、運用面での課題が生じる可能性もある。

今後の課題としては、卵子凍結後の実際の妊娠・出産に対する支援の充実が挙げられる。卵子凍結はあくまでも将来の可能性を広げるための選択肢であり、実際の妊娠・出産には別の支援が必要となる。また、男性従業員向けの不妊治療支援など、より包括的な制度の拡充も検討の余地がある。

今後は、卵子凍結に関する正確な情報提供や、利用者のメンタルケアなど、制度を利用する従業員へのサポート体制の強化が期待される。また、この取り組みが他企業にも広がり、日本社会全体で女性のキャリアと妊娠の両立がより容易になることも期待したい。少子化対策の一環として、企業の果たす役割はますます重要になっていくだろう。