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公開：2024-09-05

笠間市がClaris FileMakerを導入し庁内DXを推進、年間250時間以上の業務時間削減を見込む

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 笠間市がFileMakerを導入し庁内DXを推進
• 要介護認定業務の効率化を実現
• 年間250時間以上の業務時間削減を見込む

笠間市がClaris FileMakerを導入し庁内DXを加速

Claris International Inc.は、茨城県笠間市が庁内業務効率化のための基盤ツールとしてClaris FileMakerを導入し、業務効率化に向けた取り組みを開始したことを2024年9月4日に発表した。笠間市は令和2年9月に策定した「笠間市デジタルトランスフォーメーション(DX)計画」に基づき、デジタル人材の育成をはじめ市民サービスの向上につながるデジタル化を進めている。^[1]

FileMakerの導入は、笠間市の第２次デジタル・トランスフォーメーション（DX）推進計画において、効率的な行政運営のための先端技術の利用促進として掲げられたノーコード・ローコード開発ツールの活用推進の一環だ。令和5年度より実証検証が行われ、高齢福祉課の要介護認定業務を対象に業務システムのプロトタイプ開発と試験運用が実施された。

導入されたFileMakerによるシステムは、要介護認定の申請に対する進捗管理を一元化し、複数の担当職員が常に最新状況を確認できるようにした。システムでは要介護認定申請情報、訪問調査予定、主治医意見書の管理、審査会日程や結果通知日などの各種スケジュールが管理可能となっている。さらに、データインポートや手数料支払いの消し込み作業の自動化により、入力作業の軽減や誤入力の防止にもつながっている。

Claris FileMakerによる業務効率化の概要

笠間市第２次デジタル・トランスフォーメーション（DX）推進計画の詳細はこちら

ローコード開発について

ローコード開発とは、プログラミングの知識がほとんど不要で、視覚的な開発環境を使用してアプリケーションを作成する手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• ドラッグ&ドロップによる直感的な開発が可能
• 開発スピードが従来の手法より大幅に向上
• ITリテラシーの低い業務担当者でも開発に参加可能

Claris FileMakerは、このローコード開発の代表的なプラットフォームの一つだ。FileMakerを使用することで、笠間市の職員が自らの業務に最適化したアプリケーションを短期間で開発・改良することが可能となる。これにより、業務プロセスの継続的な改善とデジタル化の推進が期待される。

笠間市のFileMaker導入によるDX推進に関する考察

笠間市のFileMaker導入は、地方自治体のDX推進における一つのモデルケースとなる可能性が高い。特に、業務担当者自身がシステム開発に携わることで、現場のニーズに即したシステムが構築できる点が大きな利点だ。一方で、ローコード開発の導入には、セキュリティ管理や開発標準の策定など、新たな課題も生じる可能性があるだろう。

これらの課題に対しては、開発ガイドラインの整備や、定期的なセキュリティ監査の実施などが解決策として考えられる。また、今後はAI技術との連携や、他の自治体システムとの相互運用性の確保など、より高度な機能の追加が期待される。FileMakerの柔軟性を活かし、これらの新技術を迅速に取り入れることで、さらなる業務効率化が実現できるだろう。

笠間市の取り組みが成功を収めれば、他の地方自治体にも同様のアプローチが広がる可能性が高い。今後は、FileMakerを活用した業務改善事例の共有や、自治体間での開発リソースの共有など、横断的な取り組みにも期待がかかる。地方自治体のDX推進が加速することで、行政サービスの質の向上や、住民の利便性向上にもつながるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「笠間市がローコード開発による庁内 DX の取り組みを開始 | Claris International Inc. のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000053419.html, (参照 24-09-05).

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