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公開：2024-09-11

静岡銀行と日立がAWS上の勘定系システム開発を開始、2027年の本番稼働を目指しクラウドファーストを推進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 静岡銀行と日立がAWS上で勘定系システムを構築開始
• 2027年中にオープン勘定系システムが本番稼働予定
• クラウドファースト推進で金融サービスの向上を目指す

静岡銀行と日立のクラウド勘定系システム開発

静岡銀行と株式会社日立製作所は、パブリッククラウド上で稼働する勘定系システムの開発に向けた技術検証と効果検証を完了し、システム構築を開始した。両社が共同開発したオープン勘定系システムは2027年中にアマゾン ウェブ サービス上で本番稼働することを予定している。この新システムにより、静岡銀行は付加価値の高い金融サービスを迅速に提供し、業務継続体制を強化することが可能になる。^[1]

クラウドファーストの推進により、静岡銀行はエンドユーザーのニーズに一層迅速に対応できるようになる。さらに、消費電力の削減を通じて脱炭素社会の実現にも貢献する。日立は、オープン勘定系パッケージ「OpenStage」をはじめとしたオープン勘定系システムなどに本システムを適用し、その他金融機関に展開することで、金融機関のDX推進に貢献していく方針だ。

日立は、AWSとの長年にわたるパートナーシップと、社会インフラ企業のミッションクリティカルなシステム移行を含めた多様な実績により、顧客や社会への価値提供に取り組んできた。2024年3月には、AWSと顧客企業のシステムモダナイゼーションとクラウド移行の推進を目的とした戦略的協業契約を締結しており、今回のプロジェクトはこの協業の成果の一つと言えるだろう。

クラウド勘定系システムの特長まとめ

クラウドファーストについて

クラウドファーストとは、システム構築や更新の際にクラウドサービスの採用を最優先で検討するアプローチのことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 柔軟なリソース管理と迅速なサービス展開が可能
• 初期投資を抑えつつ、最新技術の利用が容易
• スケーラビリティとコスト最適化の実現

静岡銀行は2023年12月からグループの全システムを対象にパブリッククラウド化を最優先に検討する「クラウドファースト」への取り組みを開始している。この戦略により、クラウドにおける先進的な技術を活用しながら、エンドユーザーのニーズに一層迅速に対応するとともに、付加価値の高い金融サービスをより安定的に提供できる金融インフラの構築を目指している。

静岡銀行と日立の勘定系システムクラウド化に関する考察

静岡銀行と日立による勘定系システムのクラウド化は、金融業界のデジタル変革を加速させる重要な一歩となるだろう。AWS上で稼働する新システムは、高い柔軟性と拡張性を持ち、急速に変化する顧客ニーズや市場環境に迅速に対応することが可能になる。また、クラウド化によるコスト削減や運用効率の向上は、銀行の競争力強化にも寄与すると考えられる。

一方で、クラウド化に伴うセキュリティリスクや、従来のオンプレミスシステムからの移行に伴う課題も存在する。特に金融機関の場合、顧客の機密情報を扱うため、データ保護やコンプライアンスへの対応が極めて重要となる。これらの課題に対しては、AWS上の堅牢なセキュリティ機能の活用や、段階的な移行計画の策定が有効な解決策となるだろう。

今後、金融業界全体でクラウド化の動きが加速することが予想される。静岡銀行と日立の取り組みは、他の金融機関にとってのベンチマークとなり得る。また、オープン勘定系システムの普及により、金融サービスのさらなる革新や、異業種との連携がより容易になる可能性がある。金融DXの進展に伴い、顧客体験の向上や新たな金融サービスの創出が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「静岡銀行と日立が、パブリッククラウド上で稼働する勘定系システム構築を開始 | 株式会社 日立製作所のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000378.000067590.html, (参照 24-09-11).

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