【CVE-2024-23489】インテルのVirtual RAID on CPUに重大な脆弱性、情報漏洩やサービス妨害のリスクあり

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約
インテルのVirtual RAID on CPUに発見された重大な脆弱性
Virtual RAID on CPU脆弱性の詳細
制御されていない検索パスの要素について
Virtual RAID on CPUの脆弱性に関する考察
参考サイト

記事の要約

インテルのVirtual RAID on CPUに脆弱性
CVE-2024-23489として識別される重要な脆弱性
制御されていない検索パスの要素に関する問題

インテルのVirtual RAID on CPUに発見された重大な脆弱性

インテルは、Virtual RAID on CPUに制御されていない検索パスの要素に関する脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性はCVE-2024-23489として識別され、CVSS v3による深刻度基本値は7.3（重要）と評価されている。影響を受けるバージョンは8.6.0.1191未満であり、攻撃者がローカルアクセスを得た場合に悪用される可能性がある。^[1]

この脆弱性の影響範囲は変更なしとされているが、機密性、完全性、可用性のすべてに高い影響があるとされている。攻撃条件の複雑さは低く、攻撃に必要な特権レベルは低いとされているが、利用者の関与が必要とされている。この脆弱性により、攻撃者は情報の取得、改ざん、さらにはサービス運用妨害（DoS）状態を引き起こす可能性がある。

インテルはこの脆弱性に対処するためのベンダアドバイザリやパッチ情報を公開している。影響を受けるシステムの管理者は、公開された情報を参照し、適切な対策を実施することが強く推奨される。この脆弱性はCWE-427（制御されていない検索パスの要素）に分類されており、システムのセキュリティを確保するために迅速な対応が必要とされている。

Virtual RAID on CPU脆弱性の詳細

項目	詳細
CVE識別子	CVE-2024-23489
CVSS v3 基本値	7.3 (重要)
影響を受けるバージョン	8.6.0.1191未満
攻撃元区分	ローカル
攻撃条件の複雑さ	低
必要な特権レベル	低
利用者の関与	要

制御されていない検索パスの要素について

制御されていない検索パスの要素（CWE-427）とは、ソフトウェアが適切な制御や検証なしに外部から指定された検索パスを使用する脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

攻撃者が悪意のあるファイルを検索パスに挿入可能
正規のファイルよりも優先して悪意のあるファイルが実行される
権限昇格やコード実行などの深刻な攻撃につながる可能性がある

Virtual RAID on CPUの脆弱性では、この制御されていない検索パスの要素が悪用される可能性がある。攻撃者がローカルアクセスを得た場合、システム上の重要な情報を取得したり、データを改ざんしたり、さらにはサービス運用を妨害したりする可能性がある。インテルが公開したパッチを適用することで、この脆弱性のリスクを軽減することができる。

Virtual RAID on CPUの脆弱性に関する考察

インテルのVirtual RAID on CPUに発見された脆弱性は、ローカルアクセスを要するものの、攻撃条件の複雑さが低いことから、深刻な脅威となる可能性がある。特に、機密性、完全性、可用性のすべてに高い影響があるとされており、企業や組織のデータセンターなど、重要なシステムを運用している環境では早急な対応が求められる。この脆弱性の公開により、セキュリティ意識の向上とパッチ管理の重要性が再認識されたと言えるだろう。

今後、同様の脆弱性が他のハードウェア関連のソフトウェアでも発見される可能性があり、継続的な監視と迅速な対応が重要となる。特に、仮想化技術やRAIDシステムは多くの重要なインフラで使用されているため、これらのコンポーネントのセキュリティ強化が急務となる。ベンダーは、脆弱性の早期発見と迅速なパッチ提供のためのプロセスを更に強化する必要があるだろう。

また、この事例を通じて、ハードウェアとソフトウェアの境界線上にある技術のセキュリティ対策の重要性が浮き彫りになった。今後は、ハードウェア支援機能を利用するソフトウェアの開発段階から、セキュリティを考慮した設計と実装が求められる。さらに、ユーザー側でも、定期的なセキュリティアップデートの適用や、最小権限の原則に基づいたシステム運用など、基本的なセキュリティプラクティスの徹底が不可欠となるだろう。