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MSSP(Managed Security Service Provider)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


MSSP(Managed Security Service Provider)とは

MSSPは、Managed Security Service Providerの略称で、セキュリティ管理を専門に行う企業や組織のことを指します。MSSPは、セキュリティ監視やインシデント対応、脆弱性管理などのサービスを提供し、企業のセキュリティ対策を支援します。

MSSPが提供するサービスは多岐に渡ります。代表的なものとしては、24時間365日のセキュリティ監視や、セキュリティインシデントが発生した際の対応支援、脆弱性診断や脆弱性管理などがあります。

MSSPを利用するメリットは、高度なセキュリティ対策を自社で行うためのコストや人材を確保する必要がないことです。MSSPに セキュリティ管理を委託することで、セキュリティ対策に専念できる専門家チームによる管理を受けられます。

また、MSSPは最新のセキュリティ脅威に関する情報を常に収集・分析しているため、自社で対策を行うよりも素早く適切な対応が可能となります。セキュリティ管理に関する知見やノウハウが社内に十分にない企業にとって、MSSPの存在は心強い味方となるでしょう。

MSSPサービスの利用は年々増加しています。セキュリティ脅威が高度化・複雑化する中、自社でセキュリティ管理・運用を行うことが難しくなってきているためです。MSSPを上手く活用することが、企業のセキュリティ強化に繋がると言えます。

MSSPが提供する主なセキュリティサービス

MSSPが提供する主なセキュリティサービスに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • セキュリティ監視・運用サービス
  • 脆弱性診断・管理サービス
  • インシデント対応支援サービス

セキュリティ監視・運用サービス

MSSPの中核となるサービスの1つが、セキュリティ監視・運用サービスです。MSSPは、企業のシステムやネットワークを24時間365日監視し、セキュリティ上の脅威や異常を検知した際には速やかに通知・対応します。

監視対象は、ファイアウォールやIDS/IPS、各種ログなど多岐に渡ります。これらを常時監視することで、不正アクセスや攻撃の兆候をいち早く把握し、被害を未然に防ぐことが可能となるのです。

加えて、MSSPでは監視だけでなく運用業務も代行します。セキュリティ機器の設定変更やアップデート、ログ管理など、セキュリティ運用に関する作業を請け負うことで、企業の運用負荷を大幅に軽減できます。

脆弱性診断・管理サービス

MSSPが提供するもう1つの主要サービスが、脆弱性診断・管理サービスです。MSSPでは、企業のシステムやWebアプリケーションを対象に脆弱性診断を実施し、潜在的なセキュリティリスクを洗い出します。

診断結果を基に、脆弱性の深刻度や影響度を評価し、適切な対処方法を提案します。パッチ適用や設定変更など、脆弱性への対処もMSSPが代行することが可能です。

定期的な脆弱性診断の実施と、発見された脆弱性の適切な管理を行うことで、企業のセキュリティ水準を大きく高めることができるでしょう。中でも、脆弱性対策の優先順位付けや、対処状況の可視化といった点は、MSSPの支援があると大変心強いものがあります。

インシデント対応支援サービス

万が一セキュリティインシデントが発生してしまった場合、MSSPのインシデント対応支援サービスを利用できます。MSSPでは、インシデントの原因調査や影響範囲の特定、復旧作業などを支援し、速やかな問題解決を後押しします。

インシデント対応は専門的な知識と経験が求められるため、自社だけでの対応は容易ではありません。インシデント対応のプロであるMSSPの助言を得ながら、適切な対応を進められる点は大きなメリットと言えます。

また、MSSPではインシデント対応で得られた知見を基に、再発防止策の立案も行います。専門家の視点から、自社の対策に不足している点などを指摘してもらえるため、セキュリティ対策の改善に役立つことでしょう。

MSSPを利用する際の選定ポイント

MSSPを利用する際の選定ポイントに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • 提供サービスの内容と範囲
  • セキュリティ監視・運用の体制
  • インシデント対応力

提供サービスの内容と範囲

MSSPを選定する際は、提供されるサービスの内容と範囲を確認することが重要です。自社のセキュリティ要件に合致したサービスを提供しているかどうかを見極める必要があります。

監視対象となるシステムやデバイス、提供される運用サービスの範囲、オプションサービスの有無など、サービス内容は事業者によって異なります。自社に不足しているセキュリティ機能を適切にカバーできるMSSPを選ぶことが肝要でしょう。

加えて、サービスレベルアグリーメント(SLA)の内容も確認が必要です。障害発生時の対応時間やペナルティなど、サービス品質に関する取り決めを事前に把握しておくことが求められます。

セキュリティ監視・運用の体制

24時間365日のセキュリティ監視は、MSSPサービスの大きな特徴の1つです。そのため、監視・運用の体制がしっかりと整っているかは、MSSP選定の重要なポイントとなります。

具体的には、監視センターの設備や監視要員の人数・スキル、運用プロセスの成熟度などを確認します。セキュリティインシデントの検知から通知、対応までを確実に行える体制が整っているかどうかを見極めましょう。

特に、グローバルに事業を展開する企業の場合は、海外の拠点もカバーできる監視体制があるかも重要です。各国の法規制への対応を含め、グローバルでのセキュリティ監視・運用が可能なMSSPを選ぶ必要があります。

インシデント対応力

インシデント対応力も、MSSPを選定する上で重要な要素です。セキュリティインシデント発生時の初動対応から、原因調査、影響範囲の特定、復旧までを迅速かつ適切に行える能力が求められます。

MSSPがインシデント対応で培ったノウハウや、専門スキルを持つ人材が揃っているかを確認しましょう。CSIRT(Computer Security Incident Response Team)の設置など、組織的なインシデント対応体制の有無も大切なポイントとなります。

また、大規模なインシデントが発生した際のサポート体制や、フォレンジック調査の実施能力なども、MSSP選定の際には考慮すべき点と言えるでしょう。自社の事業規模やセキュリティリスクに見合ったインシデント対応力を備えたMSSPを選ぶことが重要です。

MSSPの利用によるセキュリティ強化とコスト最適化

MSSPの利用によるセキュリティ強化とコスト最適化に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • 高度なセキュリティ技術の活用
  • セキュリティ人材の確保と育成コストの削減
  • セキュリティ対策の可視化とガバナンス強化

高度なセキュリティ技術の活用

MSSPを利用することで、自社では導入が難しい高度なセキュリティ技術を活用できます。最新の脅威検知システムや分析ツールなど、MSSPが保有する先進のセキュリティソリューションを利用可能となるのです。

高額な設備投資を行わずに、高度なセキュリティ技術を利用できる点は、MSSPならではのメリットと言えるでしょう。これにより、自社のセキュリティレベルを大幅に引き上げることが可能となります。

また、機械学習やAIを活用した分析・検知技術など、最先端のセキュリティ技術を導入しているMSSPも存在します。こうした技術を活用することで、未知の脅威への対応力も高められるはずです。

セキュリティ人材の確保と育成コストの削減

セキュリティ人材の確保と育成は、多くの企業にとって大きな課題となっています。高度なスキルを持つセキュリティ人材は慢性的に不足しており、自社で確保・育成するには多大なコストと時間を要します。

MSSPを利用することで、セキュリティ人材の確保・育成に関わるコストを大幅に削減できます。MSSPが有する専門スキルを持つ人材を活用できるため、自社でのセキュリティ人材の採用・教育は最小限で済むのです。

特に、高度なセキュリティスキルを要する領域は、MSSPに任せることで効率的に運用できるでしょう。自社のセキュリティ人材は、MSSPとの連携や社内のセキュリティ体制の整備など、より戦略的な業務に専念することが可能となります。

セキュリティ対策の可視化とガバナンス強化

MSSPの利用は、セキュリティ対策の可視化とガバナンス強化にも寄与します。MSSPから提供される各種レポートやダッシュボードにより、自社のセキュリティ状況を可視化し、適切に管理することが可能となるのです。

例えば、脆弱性の診断結果や、監視で検知したインシデントの状況など、セキュリティに関する情報を一元的に把握できるようになります。これにより、リスクの所在や対策の進捗を明確にし、PDCAサイクルを回すことでセキュリティ対策を継続的に改善できるでしょう。

加えて、第三者であるMSSPによるチェック機能は、社内のセキュリティ管理体制の強化にも役立ちます。MSSPの客観的な視点から、自社の管理体制の課題を指摘してもらうことで、ガバナンスの改善に繋げられるはずです。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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