exFATとは？意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部

exFATとは
exFATの利点と欠点
exFATの大容量ストレージデバイスへの対応
exFATのクロスプラットフォーム互換性
exFATのパフォーマンスと信頼性
exFATの用途と使用例
大容量のUSBフラッシュドライブやSDカードでのexFATの活用
マルチプラットフォーム環境でのexFATの利用
組み込み機器やゲーム機でのexFATの採用
exFATのフォーマット方法と注意点
WindowsでのexFATフォーマット手順
macOSでのexFATフォーマット手順
exFATフォーマット時の注意点
参考サイト

exFATとは

exFATはMicrosoftが開発したファイルシステムの一種です。従来のFATファイルシステムの制限を克服し、大容量のストレージデバイスに対応するために設計されました。

exFATは"Extendable File Allocation Table"の略称であり、拡張可能なファイル割り当てテーブルを意味します。このファイルシステムは大容量のSDカードやUSBフラッシュドライブなどに適しています。

exFATの特徴の一つは単一のファイルサイズの上限が16EBまで拡張されていることです。これにより、4GB以上のファイルを扱うことができるようになりました。

また、exFATはFAT32と比較して、ディレクトリエントリのサイズが拡張されています。これにより、より多くのファイルをディレクトリ内に格納できるようになっています。

exFATはWindowsだけでなくmacOSやLinuxなどの主要なオペレーティングシステムでもサポートされています。そのため、異なるOS間でのデータ交換に適したファイルシステムと言えるでしょう。

exFATの利点と欠点

exFATに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

exFATの大容量ストレージデバイスへの対応
exFATのクロスプラットフォーム互換性
exFATのパフォーマンスと信頼性

exFATの大容量ストレージデバイスへの対応

exFATは大容量のストレージデバイスに最適化されたファイルシステムです。従来のFAT32の制限である4GBを超えるファイルサイズに対応しており、最大16EBまでのファイルを扱うことができます。

また、exFATはクラスターサイズを柔軟に設定できるため、ストレージデバイスの容量に合わせて最適化が可能です。これにより、大容量のデバイスでも効率的にスペースを活用できるようになっています。

さらに、exFATは1つのディレクトリ内に多数のファイルを格納できるため、大量のファイルを整理する際にも便利です。この特性は大容量のSDカードやUSBドライブを使用する場合に特に役立ちます。

exFATのクロスプラットフォーム互換性

exFATはMicrosoftが開発したファイルシステムですが、他のオペレーティングシステムとの互換性を考慮して設計されています。Windows、macOS、Linuxなどの主要なOSで広くサポートされており、異なるプラットフォーム間でのデータ交換が容易です。

この互換性により、exFATでフォーマットされたストレージデバイスを複数のOSで共有することができます。例えば、WindowsとmacOS間でデータを移動する際に、exFATを使用すれば、特別なソフトウェアを必要とせずにファイルにアクセスできます。

また、組み込み機器やゲーム機などでもexFATがサポートされているケースがあります。これにより、様々なデバイス間でシームレスにデータを共有することが可能になっています。

exFATのパフォーマンスと信頼性

exFATは大容量のストレージデバイスに最適化されているため、高速なデータアクセスが可能です。ファイルの読み書きや検索などの操作を効率的に行うことができ、パフォーマンスの面でも優れています。

また、exFATはトランザクション機能を備えており、データの整合性を保つための仕組みが組み込まれています。これにより、突然の電源断などによるデータ破損のリスクを軽減することができます。

ただし、exFATはジャーナリング機能を持たないため、ファイルシステムの復旧力はNTFSやext4などのジャーナリング機能を持つファイルシステムほど高くありません。そのため、重要なデータを扱う場合はバックアップを取るなどの対策が必要となる点に注意が必要でしょう。

exFATの用途と使用例

exFATに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

大容量のUSBフラッシュドライブやSDカードでのexFATの活用
マルチプラットフォーム環境でのexFATの利用
組み込み機器やゲーム機でのexFATの採用

大容量のUSBフラッシュドライブやSDカードでのexFATの活用

exFATは大容量のUSBフラッシュドライブやSDカードに最適なファイルシステムです。4GB以上のファイルを扱う必要がある場合や、多数のファイルを効率的に管理したい場合に、exFATを選択することが推奨されます。

例えば、高解像度の動画や大容量のバックアップファイルを保存する際に、exFATを使用することで、ファイルサイズの制限を気にすることなく、スムーズにデータを読み書きできます。また、大量の写真や音楽ファイルを整理する場合にも、exFATのディレクトリ構造が役立ちます。

さらに、exFATはSDカードの規格であるSDXCをサポートしています。SDXCカードは64GB以上の大容量を持つSDカードで、exFATでフォーマットすることが推奨されています。これにより、大容量のSDカードを効果的に活用できるようになります。

マルチプラットフォーム環境でのexFATの利用

exFATはWindowsやmacOS、Linuxなどの異なるオペレーティングシステム間でのデータ交換に適しています。異なるプラットフォームを使用する環境で、ストレージデバイスを共有する必要がある場合に、exFATを選択することが有効です。

例えば、会社でWindowsを使用し、自宅ではmacOSを使用しているユーザーが、USBフラッシュドライブを介してデータを持ち運ぶ場合、exFATでフォーマットすることで、両方のOSで問題なくファイルにアクセスできます。同様に、LinuxとWindows間でデータを共有する場合にも、exFATが役立ちます。

また、クリエイティブな職種では異なるプラットフォームを使用することが一般的です。デザイナーがmacOSを使用し、エンジニアがWindowsを使用している場合でも、exFATを介してデータをやり取りすることで、スムーズなコラボレーションが可能になります。

組み込み機器やゲーム機でのexFATの採用

exFATは組み込み機器やゲーム機など、様々なデバイスでも採用されています。これらのデバイスでは大容量のストレージが必要とされることが多く、exFATの特性がメリットとなります。

例えば、デジタルビデオカメラやポータブルゲーム機などではexFATを使用することで、大容量のSDカードを効果的に活用できます。高解像度の動画や大容量のゲームデータを保存する際に、exFATのファイルサイズの上限が問題となることはありません。

また、カーナビゲーションシステムなどの車載機器でもexFATが使用されるケースがあります。地図データや音楽ファイルなどの大容量データを扱う必要がある場合に、exFATの特性が活かされます。このように、exFATは幅広いデバイスで採用され、大容量データの管理に貢献しているのです。

exFATのフォーマット方法と注意点

exFATに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

WindowsでのexFATフォーマット手順
macOSでのexFATフォーマット手順
exFATフォーマット時の注意点

WindowsでのexFATフォーマット手順

WindowsでストレージデバイスをexFATでフォーマットするには以下の手順を実行します。まず、フォーマットしたいデバイスをPCに接続し、エクスプローラーでデバイスを右クリックします。そして、「フォーマット」を選択します。

フォーマットオプションが表示されたら、ファイルシステムでexFATを選択し、必要に応じてボリュームラベルを入力します。クイックフォーマットのチェックボックスをオンにすることで、フォーマット時間を短縮できます。設定が完了したら、「開始」をクリックしてフォーマットを実行します。

フォーマットが完了すると、デバイスがexFATでフォーマットされ、使用可能な状態になります。大容量のストレージデバイスをフォーマットする場合は通常フォーマットを選択することで、不良セクターのチェックが行われ、より安全にフォーマットが実行されます。

macOSでのexFATフォーマット手順

macOSでストレージデバイスをexFATでフォーマットする場合は以下の手順を実行します。まず、フォーマットしたいデバイスをMacに接続し、デスクトップに表示されるデバイスアイコンを選択します。そして、「アプリケーション」>「ユーティリティ」>「ディスクユーティリティ」を開きます。

ディスクユーティリティが起動したら、左側のサイドバーからフォーマットしたいデバイスを選択します。次に、上部のツールバーから「消去」タブをクリックし、フォーマットオプションを設定します。フォーマットでexFATを選択し、必要に応じてボリューム名を入力します。設定が完了したら、「消去」をクリックしてフォーマットを開始します。

フォーマットが完了すると、デバイスがexFATでフォーマットされ、使用可能な状態になります。macOSでexFATデバイスを使用する場合、デフォルトでは書き込み権限が制限されている場合があります。書き込みを行う必要がある場合は「情報を見る」から権限設定を変更する必要があるので注意が必要です。