Apacheとは?意味をわかりやすく簡単に解説
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Apacheとは
Apacheは、オープンソースのWebサーバーソフトウェアです。Webサーバーとは、WebブラウザからのHTTPリクエストに応じて、HTMLファイルや画像ファイルなどを送信するソフトウェアを指します。
Apacheは、1995年に誕生して以来、長きにわたってインターネット上で最も広く使用されてきました。現在でも、多くのWebサイトがApacheを利用しており、その安定性と拡張性が高く評価されているのです。
Apacheは、UNIXやLinuxなどのオペレーティングシステム上で動作します。WindowsやmacOSにも対応しているため、幅広い環境で利用することができるでしょう。
Apacheの設定ファイルは、httpd.confと呼ばれるテキストファイルです。このファイルを編集することで、Webサーバーの動作を細かくカスタマイズできます。
Apacheは、PHPやPerlなどのサーバーサイドスクリプト言語との連携が容易であることも特徴です。これにより、動的なWebページを構築することが可能となっています。
Apacheの主な特徴
Apacheの主な特徴に関して、以下3つを簡単に解説していきます。
- Apacheのモジュール構造
- Apacheの設定ファイル
- Apacheのバーチャルホスト機能
Apacheのモジュール構造
Apacheは、モジュール構造を採用しています。モジュールとは、Apacheの機能を拡張するためのソフトウェアコンポーネントです。
必要なモジュールのみを読み込むことで、Apacheのメモリ使用量を抑えつつ、必要な機能だけを利用することができます。代表的なモジュールとしては、mod_rewriteやmod_sslなどがあげられるでしょう。
モジュールの追加や削除は、設定ファイルを編集することで簡単に行えます。これにより、Webサーバーの機能を柔軟にカスタマイズすることが可能となっているのです。
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Apacheの設定ファイル
先述の通り、Apacheの設定ファイルはhttpd.confと呼ばれます。このファイルは、Apacheの動作を制御するための様々なディレクティブを記述したテキストファイルです。
httpd.confでは、ポート番号やドキュメントルートなどの基本的な設定から、モジュールの読み込みや詳細なセキュリティ設定まで、幅広い項目を設定することができます。設定ファイルを適切に編集することで、Webサーバーのパフォーマンスや安全性を向上させられるでしょう。
ただし、設定ファイルを編集する際は、慎重に行う必要があります。誤った設定を行うと、Webサーバーが正常に動作しなくなる可能性があるためです。
Apacheのバーチャルホスト機能
Apacheには、バーチャルホスト機能が備わっています。バーチャルホストとは、1台のWebサーバー上で複数のWebサイトを運用する仕組みのことを指します。
バーチャルホストを利用することで、1つのIPアドレスで複数のドメイン名に対応したWebサイトを公開することができます。この機能により、サーバーのリソースを効率的に活用することが可能となるのです。
Apacheでは、設定ファイルにバーチャルホストの設定を記述することで、容易にバーチャルホストを構築できます。IPベースやポートベース、ネームベースなど、様々なタイプのバーチャルホストに対応しているのも特徴でしょう。
ApacheとNginxの比較
Apacheの比較対象として、よく取り上げられるのがNginxです。以下3つの観点から、ApacheとNginxの違いを見ていきましょう。
- リクエスト処理モデルの違い
- メモリ使用量の違い
- 設定ファイルの記述方式の違い
リクエスト処理モデルの違い
ApacheとNginxでは、リクエスト処理モデルが大きく異なります。Apacheは、クライアントからのリクエストに対して、都度プロセスやスレッドを生成して処理するプロセス駆動型/スレッド駆動型のアーキテクチャを採用しています。
一方、Nginxは、イベント駆動型のアーキテクチャを採用しており、少数のプロセスで多数のリクエストを非同期に処理します。そのため、大量のリクエストが同時に発生する環境では、Nginxの方が高いパフォーマンスを発揮するとされているのです。
ただし、Apacheも「ワーカーMPM」と呼ばれるマルチプロセッシングモジュールを利用することで、ある程度はイベント駆動型の処理が可能となっています。単純に、どちらが優れているとは言えないでしょう。
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メモリ使用量の違い
一般的に、ApacheはNginxと比べて、メモリ使用量が多くなる傾向にあります。これは、先述のリクエスト処理モデルの違いに起因しているのです。
Apacheでは、リクエストごとにプロセスやスレッドを生成するため、メモリ使用量が比較的多くなってしまいます。特に、プロセス駆動型の「プリフォークMPM」を使用する場合は、この傾向が顕著であるとされています。
対するNginxは、イベント駆動型のアーキテクチャにより、少ないプロセス数で効率的にリクエストを処理することができます。そのため、同時接続数が多い環境では、Apacheよりもメモリ使用量を抑えられる可能性があるのです。
設定ファイルの記述方式の違い
ApacheとNginxでは、設定ファイルの記述方式にも違いがあります。Apacheの設定ファイルであるhttpd.confは、ディレクティブベースの記述方式を採用しています。
httpd.confでは、「ディレクティブ 値」という形式で設定を記述していきます。この方式は、設定項目が明示的で分かりやすいという利点がある一方、ディレクティブの数が多いため、設定ファイルが長くなりがちだというデメリットもあるのです。
一方、Nginxの設定ファイルでは、ブロックベースの記述方式が採用されています。中括弧({})を使ってブロックを定義し、そのブロック内に設定項目を記述していく形式となっており、httpd.confよりもシンプルで読みやすい設定ファイルを作成できるでしょう。
Apacheの利用シーン
最後に、Apacheが適している利用シーンについて、以下の3つを見ていきましょう。
- 同時接続数が少ない中規模以下のWebサイト
- .htaccessによるディレクトリ単位での設定が必要なケース
- 動的なWebコンテンツが中心のWebサイト
同時接続数が少ない中規模以下のWebサイト
同時接続数が比較的少ない中規模以下のWebサイトでは、Apacheは非常に適しているといえるでしょう。手軽にサーバーを構築できるだけでなく、豊富なモジュールを活用することで、柔軟にサーバーの機能を拡張できるのです。
特に、オープンソースのCMSを利用したWebサイトの場合は、Apacheとの相性が良いことが多いです。WordPressやDrupalなどのCMSは、Apacheを前提として開発されていることが多いためでしょう。
ただし、同時接続数が非常に多いWebサイトの場合は、Nginxの方が適している可能性があります。Apacheでも、その用途に応じて適切なMPMを選択することである程度は対応できますが、極端に同時接続数が多い環境では、Nginxの方が有利だと言えるのです。
.htaccessによるディレクトリ単位での設定が必要なケース
Apacheには、.htaccessという設定ファイルを利用して、ディレクトリ単位でWebサーバーの設定を変更できる機能があります。Nginxにはこの機能がないため、.htaccessを用いたきめ細かい設定が必要な場合は、Apacheを選択することになるでしょう。
.htaccessを使えば、特定のディレクトリに対してのみ、アクセス制御やリダイレクト、MIME typeの設定など、様々な設定を行うことができます。共用サーバーなどでは、サーバー全体の設定は変更できないものの、.htaccessを用いて自分のWebサイトの設定を変更することが可能なのです。
ただし、.htaccessの使用は、サーバーのパフォーマンスを低下させる要因にもなります。.htaccessの読み込みと解釈の処理が必要になるためです。可能であれば、.htaccessではなく、httpd.confで設定を行う方が望ましいでしょう。
動的なWebコンテンツが中心のWebサイト
PHPなどのサーバーサイドスクリプト言語を用いた動的なWebコンテンツが中心となるWebサイトでは、Apacheが適しているといえます。ApacheはPHPをはじめとする様々なサーバーサイドスクリプト言語との連携モジュールが充実しており、シームレスに連携させることができるのです。
特に、PHPとApacheの組み合わせは非常に相性が良いとされています。Apacheには、PHPを実行するためのモジュールであるmod_phpが用意されており、PHPを簡単に利用することが可能となっているためでしょう。
一方、静的なコンテンツが中心のWebサイトでは、Nginxの方が適している場合があります。Nginxは静的コンテンツの配信に特化したWebサーバーであり、静的ファイルのキャッシュ機能なども備えているので、高速に静的コンテンツを配信できるのです。
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
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