Google+とは？意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部

Google+とは
Google+の特徴と機能
Google+のサークル機能とは
Google+のハングアウト機能とは
Google+のコミュニティ機能とは
Google+の成功要因と課題
Google+がユーザーに提供した価値とは
Google+が直面した主な課題とは
Google+の教訓から学べることとは
Google+の終了と現状
Google+終了の経緯とその理由とは
Google+終了後のGoogleのSNS戦略とは
Google+の歴史と教訓が持つ意義とは
参考サイト

Google+とは

Google+はGoogleが2011年6月に開始したSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)です。FacebookやTwitterなどの競合サービスに対抗するために、Googleはこのサービスを立ち上げました。

Google+の主な特徴は「サークル」と呼ばれる友達のグループ分け機能、「ハングアウト」というビデオチャット機能、そして「コミュニティ」と呼ばれるテーマ別のグループ機能などがあります。これらの機能により、ユーザーは自分の興味や関心に合わせて、よりパーソナライズされた方法で他のユーザーとつながることができたのです。

しかし、Google+は当初期待されたほどの成功を収めることができませんでした。ユーザー数はFacebookやTwitterには及ばず、多くのユーザーにとってGoogle+は活発に利用されるサービスとはなりませんでした。

2018年10月、Googleはコンシューマー向けのGoogle+を2019年8月までに段階的に終了すると発表しました。これはGoogle+のAPIに脆弱性が発見されたことがきっかけでした。

現在、Google+はGoogleのビジネス向けサービス「G Suite」の一部として提供されています。企業内のコミュニケーションツールとして活用されているものの、一般ユーザー向けのサービスとしては終了しました。

Google+の特徴と機能

Google+に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

Google+のサークル機能とは
Google+のハングアウト機能とは
Google+のコミュニティ機能とは

Google+のサークル機能とは

Google+の「サークル」機能は友人、家族、同僚など、ユーザーが自分の人間関係を管理するための画期的な方法でした。サークルを使うことで、ユーザーは自分のつながりを異なるグループに分類し、投稿するコンテンツを各グループに合わせて共有することができました。

例えば、家族向けの投稿は家族のサークルにのみ公開し、同僚向けの投稿は同僚のサークルにのみ公開するといったことが可能です。これにより、ユーザーは自分のプライバシーを細かく管理しながら、各グループとより適切につながることができました。

Facebook等の他のSNSではこのような詳細な友人管理機能はあまり見られないものでした。Google+のサークル機能はユーザーのプライバシーと人間関係管理における利便性を高めるための独自の試みだったと言えるでしょう。

Google+のハングアウト機能とは

Google+の「ハングアウト」機能は複数人でのビデオチャットを可能にする革新的なツールでした。ハングアウトを使えば、最大10人までのユーザーがリアルタイムでビデオ通話を行い、お互いの顔を見ながらコミュニケーションを取ることができました。

ハングアウトは遠距離の友人や家族とつながるための便利な方法として、多くのユーザーに歓迎されました。また、ビジネスの場面でも、遠隔地の同僚とのミーティングや打ち合わせに活用されるなど、幅広い用途で利用されました。

ハングアウトは当時としては革新的なビデオチャット機能であり、Google+の主要な特徴の一つとなりました。現在ではGoogleのビデオチャットサービスはGoogle Meetに引き継がれており、多くの人々に利用されています。

Google+のコミュニティ機能とは

Google+の「コミュニティ」機能は特定のトピックや関心事に基づいてユーザーが集まり、情報交換や議論を行うための場を提供するものでした。コミュニティはユーザーが自分の興味に合ったグループを見つけたり、新しいコミュニティを作成したりすることができる機能です。

例えば、写真愛好家のためのコミュニティ、特定のプログラミング言語に関するコミュニティ、あるいは特定の地域に住む人々のためのコミュニティなど、様々なテーマのコミュニティが存在しました。これらのコミュニティ内ではメンバー同士が情報を共有し、質問に答え、アイデアを交換するなどの活動が行われました。

コミュニティ機能はユーザーが自分の興味を共有する他のユーザーと出会い、つながるための有効な手段となりました。同じ関心を持つ人々とのネットワーキングを促進し、Google+上でのユーザーエンゲージメントを高める役割を果たしたと言えるでしょう。

Google+の成功要因と課題

Google+に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

Google+がユーザーに提供した価値とは
Google+が直面した主な課題とは
Google+の教訓から学べることとは

Google+がユーザーに提供した価値とは

Google+はユーザーのプライバシー管理と人間関係の整理に重点を置いたサービスでした。サークル機能によって、ユーザーは自分の投稿を特定のグループにのみ共有することができ、より細やかなプライバシー設定が可能になりました。

また、ハングアウトによるグループビデオチャットは遠距離コミュニケーションを容易にし、ユーザー同士のつながりを強化するのに役立ちました。コミュニティ機能は共通の関心を持つユーザー同士が集まり、情報交換や議論を行う場を提供しました。

これらの機能は他のSNSにはない独自の価値を提供し、ユーザーのコミュニケーション体験を向上させることを目指したものでした。Google+はユーザーのプライバシーと人間関係管理におけるニーズに応えることで、SNSとしての差別化を図ったのです。

Google+が直面した主な課題とは

Google+はFacebookなどの強力な競合他社が存在する中で、ユーザーの獲得と維持に苦戦しました。多くのユーザーにとって、既に別のSNSで人間関係が確立されていたため、Google+に移行するインセンティブが乏しかったのです。

また、Google+の独自機能は革新的ではあったものの、一部のユーザーにとっては複雑で使いづらいと感じられることもありました。サークル機能などはきめ細かな設定が可能な反面、設定の手間が煩雑だと受け止められる側面もありました。

さらに、Google+はモバイルアプリの使い勝手においても、競合他社に後れを取っていたと指摘されています。スマートフォンの普及が進む中、モバイルでの利便性の低さは大きな課題となりました。

Google+の教訓から学べることとは

Google+の事例はSNS市場における競争の激しさと、ユーザーの習慣を変えることの難しさを示しています。既に確立されたSNSが存在する中で、新たなサービスが市場に浸透するためには圧倒的な利便性と差別化が求められるのです。

また、革新的な機能を導入する際にはユーザーの利便性とのバランスを慎重に考える必要があります。新機能が複雑すぎたり、使い勝手が悪かったりすると、ユーザーに受け入れられない恐れがあります。

そして、モバイル時代においてはスマートフォンでの使い勝手が非常に重要である点も忘れてはなりません。SNSの成功にはモバイルアプリの品質と利便性が大きく影響するのです。Google+の事例はSNSサービスを展開する上での重要な教訓を提供していると言えるでしょう。

Google+の終了と現状

Google+に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

Google+終了の経緯とその理由とは
Google+終了後のGoogleのSNS戦略とは
Google+の歴史と教訓が持つ意義とは

Google+終了の経緯とその理由とは

Google+は2018年10月にコンシューマー向けサービスの終了が発表されました。この決定はGoogle+のAPIに存在した脆弱性が発見されたことがきっかけでした。

しかし、より根本的な理由はGoogle+の低調なユーザー数とエンゲージメントにありました。GoogleはGoogle+の大部分のユーザーセッションが5秒未満であったと述べており、サービスの活用度の低さが終了の決定に影響したと考えられます。

また、APIの脆弱性問題を受けて、Google+を継続的に運営し、改善していくことの難しさも終了の理由の一つとなりました。結果として、Googleはコンシューマー向けのGoogle+を段階的に終了し、ビジネス向けサービスに注力することを選択したのです。

Google+終了後のGoogleのSNS戦略とは

Google+の終了後、GoogleのSNS戦略は大きく変化しました。Googleは汎用的なSNSを提供するのではなく、特定の目的に特化したコミュニケーションサービスに注力する方針へと舵を切ったのです。

例えば、ビジネス向けのコミュニケーションツールとしてGoogle Chatを強化し、ビデオ会議ツールのGoogle Meetを拡充しました。また、YouTubeのコミュニティ機能など、既存サービスのソーシャル機能を強化する取り組みも進められました。

これらの戦略はGoogleのAIや機械学習技術を活用しながら、ユーザーのニーズに合ったコミュニケーション体験を提供することを目指したものだと言えます。Google+の経験を踏まえ、Googleは自社の強みを生かせる分野に特化したサービス展開を進めているのです。

Google+の歴史と教訓が持つ意義とは

Google+の歴史はSNS市場の競争の激しさと、ユーザーの習慣を変えることの難しさを物語っています。Google+は革新的な機能を多数導入しましたが、結果的にはユーザーを十分に獲得し、エンゲージメントを高めることができませんでした。

しかし、Google+の事例はSNSサービスを展開する上での重要な教訓も提供しています。ユーザーのニーズと利便性を慎重に見極めること、モバイル時代に適応すること、そして自社の強みを生かしたサービス展開を行うことの重要性はGoogle+の経験から学ぶべき点だと言えるでしょう。

Google+はGoogleの野心的な試みでしたが、期待されたような成果を上げることはできませんでした。しかし、その歴史と教訓は今後のSNSサービスの発展に寄与するものであり、Google自身の戦略にも影響を与え続けています。Google+の事例はインターネットサービスの歴史における重要な一章として、長く記憶されるべきものなのです。