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公開：2024-09-29

南三陸町観光協会の「未来を育む学びのツーリズム」がジャパン・ツーリズム・アワード特別賞を受賞、持続可能な観光地域づくりが高評価

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 南三陸町観光協会がジャパン・ツーリズム・アワードで特別賞受賞
• 震災後の持続可能な観光地域づくりが評価される
• 教育旅行や防災学習プログラムを積極的に展開

南三陸町観光協会の「未来を育む学びのツーリズム」が受賞

一般社団法人南三陸町観光協会は、第8回「ジャパン・ツーリズム・アワード」においてUNTourism特別賞を受賞した。この受賞は、震災直後から長期にわたり被災地域が主体となって公益事業と収益事業を両立させ、持続可能な方法で取り組みを続けてきたことが高く評価されたものだ。実際に被災地を訪れて体感することで、より深い学びを提供している点も評価の対象となった。^[1]

南三陸町観光協会は、学生団体の修学旅行や企業の研修旅行などのワンストップ窓口を設置し、学び、体験、宿泊などのコンテンツを顧客ニーズに合わせて手配調整している。特に、協会が管理運営する町の震災伝承施設「南三陸311メモリアル」では、自分事として考える防災教育を提供しており、年間300団体以上の受け入れ実績を持つ。

教育フィールドとしては、「楽しさの中に学びが、体験の中に未来が 自然の脅威・恵み・不思議を伝え、自然と共に生きる力を育む」をテーマに、中学高校・大学向けの教育旅行を年間100校以上受け入れている。地方ならではの暮らしや産業に加え、震災後の防災減災プログラムの提供や、専門機関と共同で提供する「アクティブラーニング」「SDGsプログラム」など、現在のトレンドや顧客ニーズに沿ったプログラムの企画・提供にも積極的に取り組んでいる。

南三陸町観光協会の取り組み内容まとめ

南三陸町観光協会の公式サイトはこちら

ジャパン・ツーリズム・アワードについて

ジャパン・ツーリズム・アワードとは、「旅のチカラ」の再生と持続可能性の確保につながる組織・企業・団体の取り組みを表彰し、優れた事例をモデルケースとして広く世に知らしめる賞である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• ツーリズムの発展に貢献する取り組みを評価
• 国内・訪日領域と海外領域で応募を受付
• ツーリズムEXPOジャパンと連携して表彰式を開催

2024年の第8回では、国内・訪日領域から105件、海外領域から14件の応募があった。表彰式は2024年9月26日に東京ビッグサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン2024」にて執り行われ、南三陸町観光協会の取り組みが特別賞を受賞するなど、持続可能な観光地域づくりの重要性が改めて認識される機会となった。

南三陸町観光協会の取り組みに関する考察

南三陸町観光協会の「未来を育む学びのツーリズム」は、震災後の地域再生と持続可能な観光の在り方を示す優れたモデルケースとなっている。特に、防災教育と観光を融合させた取り組みは、単なる復興支援を超えて、未来の防災意識向上にも貢献する点で高く評価できる。一方で、このような特化型の観光プログラムは、一般的な観光客の需要とのバランスを取ることが課題となる可能性がある。

今後は、教育旅行や防災学習以外の観光コンテンツの充実も必要になるだろう。例えば、地域の自然や文化を活かしたエコツーリズムの展開や、地元の食材を使った特色ある食文化体験など、多角的な観光資源の開発が求められる。また、教育旅行や企業研修以外の個人旅行者向けのプログラム開発も、観光客層の拡大につながる重要な課題となるだろう。

長期的には、この取り組みを通じて育成された防災意識の高い若者たちが、将来的に地域の防災リーダーや観光産業の担い手として活躍することが期待される。南三陸町観光協会には、継続的な教育プログラムの改善と、地域全体を巻き込んだ持続可能な観光地域づくりのさらなる推進が求められる。このモデルが他の被災地域や、防災意識の向上が必要な地域にも広がっていくことを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「南三陸町観光協会「未来を育む学びのツーリズム」が第8回「ジャパン・ツーリズム・アワード」特別賞受賞 | 一般社団法人南三陸町観光協会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000032102.html, (参照 24-09-29).

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