エイゼンコーポレーション、地中熱工事事業を本格開始、サーチェス®でCO2排出量75%削減を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

エイゼンコーポレーションが地中熱工事事業を本格開始
地中熱利用空調システム「サーチェス®」で CO2 排出量約75%削減
埼玉営業所に専任技術者2人を配置し施工管理を強化

エイゼンコーポレーションの地中熱施工事業本格スタート

株式会社エイゼンコーポレーションは、2024年9月27日に地中熱工事事業の本格的なスタートを発表した。同社は株式会社イノベックスの子会社として、地中熱活用の高効率空調システム事業の工事元請けを担っている。4月に開設された埼玉営業所の地中熱事業部が本格稼働し、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを強化するという。^[1]

地中熱エネルギーは、地下10～200mの一定温度帯を活用した再生可能エネルギーの一種だ。ヒートポンプの仕組みを用いて、夏は屋内の熱を地中に排熱し、冬は地中の熱を屋内に取り込むことで効率的な冷暖房を実現する。この技術は既にスポーツ施設、一般住宅、医療施設、施設園芸ハウスなど多岐にわたる分野で導入されている。

エイゼンコーポレーションは2022年に地中熱ヒートポンプの施工管理事業を開始した。親会社イノベックスの袋井工場に導入された地中熱利用空調システム「サーチェス®」は、従来設備と比較して年間CO2排出量を約75%、電気代を約76%削減する効果を実証した。同社は40年以上の実績と信頼性を基に、地中熱工事事業を通じて環境配慮型社会の実現を目指している。

地中熱利用空調システムの特徴まとめ

項目	詳細
エネルギー源	地下10～200mの一定温度帯（13～17℃）
主な利点	CO2排出量削減、省エネルギー、ヒートアイランド現象緩和
CO2排出量削減効果	従来設備比約75%削減
電気代削減効果	従来設備比約76%削減
適用分野	スポーツ施設、一般住宅、医療施設、施設園芸ハウスなど

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ヒートポンプについて

ヒートポンプとは、低温の熱源から熱を吸収し、高温側へ熱を移動させる装置のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

少ないエネルギー投入で効率的に熱を移動可能
冷房と暖房の両方に利用できる汎用性
電気エネルギーを熱エネルギーに変換する高効率システム

地中熱利用空調システム「サーチェス®」では、このヒートポンプ技術を活用して地中の熱エネルギーを効率的に利用している。エイゼンコーポレーションが施工する「サーチェス®」は、独自の地中熱交換システム「ヒートクラスター®」方式を採用しており、一般的な地中熱交換方式と比べて約5倍の採放熱能力を発揮する。これにより、導入コストを抑えつつ高い省エネ効果を実現している。

エイゼンコーポレーションの地中熱工事事業に関する考察

エイゼンコーポレーションの地中熱工事事業本格開始は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な一歩となるだろう。地中熱利用空調システム「サーチェス®」によるCO2排出量と電気代の大幅削減は、環境負荷の低減とコスト効率の向上を同時に実現する点で画期的だ。特に、従来設備比で75%ものCO2排出量削減効果は、企業や施設のカーボンニュートラル目標達成に大きく貢献する可能性がある。

一方で、地中熱利用システムの普及には初期投資コストの高さや地質条件による制約といった課題も存在する。これらの課題に対して、エイゼンコーポレーションには技術革新やコスト削減の取り組みが期待される。例えば、地質調査技術の向上や施工方法の効率化などにより、より幅広い地域や条件下での導入を可能にすることが重要だろう。

今後は、地中熱利用システムと他の再生可能エネルギー技術との組み合わせや、AIを活用した最適運用など、さらなる効率化と付加価値の創出が期待される。エイゼンコーポレーションには、40年以上の建設技術の実績を活かしつつ、環境技術の最先端を走る企業として、持続可能な社会インフラの構築に貢献することが求められるだろう。